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MLB、2020年ドラフト会議の中止が合理的である理由。球団側にもメリット、指名選手への影響は少ない?

2020/03/20

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財政面だけではない球団側のメリット

 MLB全体でアマチュア選手との契約金は年間合計4億ドル(約440億円)に及ぶとされる。その分の費用が削減されるわけだから、むろん財政面でのメリットは大きい。
別の見方をするならば、それだけ巨大な額を最後のレギュラーシーズンで実力を証明できなかった選手たちに投資するリスクを回避することもできる。
 
 MLBは既に国内外のすべてのスカウト活動を中止しており、国外FA選手たちについても同じことが言える。
 
 球団としては新たな才能を組織に加える機会を今年は失うわけだが、全球団が一斉に行うので不公平は少ない。
 
 もっとも来年度の指名順をどうするかは多少問題になるかもしれない。ルール上、30球団の指名順は、前年レギュラーシーズンの勝率が低いチームからスタートする。2020年の指名順は、1番がデトロイト・タイガース、29番がロサンゼルス・ドジャースとなっている。ヒューストン・アストロズはサイン盗み事件を理由に1-2巡目の指名権を放棄している。
 
 仮に2020年ドラフトが中止になった場合、2021年ドラフトでは2020年の指名順を引き継ぐのか、あるいは完全にリセットして、2020年シーズン(試合数が少なくなることが予想されている)の戦績で決定するのか。これについては議論の対象になるだろう。
 
 
角谷剛

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