「最後までショーマン」イチロー氏の引退から1年 走攻守で魅了…米公式がMLBでの瞬間トップ10を紹介
2020/03/22
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通算3000安打、レーザービーム、球宴でのランニング弾、電撃移籍など色あせない記録と記憶
当時シアトル・マリナーズのイチロー氏が現役引退を発表して、3月21日で丸1年が経った。米公式サイト『MLB.com』では同日(日本時間22日)、イチロー氏が現役時代に見せたメジャーリーグでのプレーを改めて特集。その輝かしい功績を称えた。
イチロー氏は、2019年3月20日~21日にかけて東京ドームで行われたオークランド・アスレチックスとのレギュラーシーズン開幕2連戦に出場。第2戦では試合途中で惜しまれながらも交代し、試合後の会見で現役引退を発表した。
あれから1年が経った。米公式サイト『MLB.com』では、この日を「引退1周年記念日」としてイチロー氏が残したMLBでの瞬間トップ10を特集。日本人メジャーリーガーとして走攻守において活躍し続けた日々を動画とともに振り返っている。
まずは2016年8月7日(同8日)にコロラド・ロッキーズ戦で達成したメジャー通算3000安打。日本での9年間で通算1276安打を記録した後に27歳で海を渡り、そこからメジャー歴代30位以内に入る3000安打を達成した。クリス・ラシン投手から放った三塁打が記念すべき一打となったが、敵地クアーズ・フィールドのフェンス直撃、あと一歩で本塁打という大飛球だった。
そして次に挙げられたのは2004年のシーズン最多安打記録257安打の更新。1920年にジョージ・シスラー氏が樹立した記録を、80年以上の時を経て塗り替えた。最終的に262安打を放ったが、メジャーの歴史の中でイチローが「真の一番」になった瞬間だった。
守備面については、同サイトは「イチローの腕へようこそ」という見出しを付けて紹介。メジャーデビューの2001年から2010年にわたって10年連続ゴールドグラブ賞を獲得し、中でもルーキー年に見せた“レーザービーム”と称される正確な送球は強い印象を残した。安打と同等の注目に値すると称賛している。
この他にも、2007年にはメジャー史上初となるランニング本塁打も記録した10年連続出場のオールスターゲーム、当時ニューヨーク・ヤンキースの守護神から放ったサヨナラ2ラン本塁打、2012年の日本での開幕戦(アスレチックス戦)で放った1試合4安打、10年連続シーズン200安打、2012年のシーズン途中で起こったヤンキースへの電撃移籍など数々の名シーンを振り返った。
そして、同サイトは締めくくりとして「最後までショーマン」とイチロー氏の存在を表現。2018年には古巣マリナーズに6年ぶりに復帰し、マリナーズのユニホームを着て本拠地セーフコ・フィールド(現Tモバイル・パーク)に帰ってきた。開幕2戦目のクリーブランド・インディアンス戦ではホセ・ラミレス内野手が打ち上げた大飛球をフェンスをよじ登って捕球し、その瞬間を「最後のハイライト」として紹介している。
記録と記憶に残るメジャーリーガーとして称えられるイチロー氏。引退から1年が経ってもなお、その多くの瞬間は決して色あせてない。