ダークナイト復活へ。メッツの元エース・ハービーが補強候補に シンダーガード離脱のピンチ救えるか
2020/03/30
Getty Images
ドラ1→鮮烈デビューも…昨季防御率は7.09の大不振
かつてニューヨーク・メッツで活躍したマット・ハービー投手が、球団の補強候補として名前を挙げられた。米メディア『SNY』が29日(日本時間30日)、伝えている。
メッツはノア・シンダーガード投手が右肘の内側側副靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、今季絶望となった。ジェイコブ・デグロム投手、マーカス・ストローマン投手が中心投手としてローテを率いていくことになるが、3番手以降には不安を抱える陣容となる。もしデグロムらが離脱することになれば、たちまち“投壊”となる可能性もあるだろう。
チームとしては、新人の台頭か新たに獲得して補いたいところ。そこで、同サイトが補強候補として白羽の矢を立てたのが、かつてメッツでデビューを飾ったハービー。“ダークナイト”の愛称で親しまれた右の剛腕だ。2010年ドラフトで1巡目(全体7位)指名されプロ入りすると、12年に早くも昇格。翌13年には26先発で9勝5敗、防御率2.27でサイ・ヤング賞投票4位に入った。
瞬く間にスターダムを駆け上がったハービーだったが、近年は評価が一転している。13年終了後にトミー・ジョン手術を受けると、その後も肩の故障などで離脱があった。16年頃から不調が顕著となっていた。
昨季はロサンゼルス・エンゼルスに1年契約で加入し、不安定なローテを支える活躍が期待されていたが、蓋を開けると12先発で3勝5敗、防御率7.09と期待を裏切る結果に。復調することはなく、7月下旬にまたも事実上の戦力外となり、それ以降はメジャーでは投げていない。昨季は、マイナーでも6先発含む8登板で防御率6.33となっている。
2013年には平均球速97マイル(約155キロ)だったかつての豪速球も、昨季は平均93.6マイル(約150キロ)まで落ち込んだ。まだ31歳と、急激に衰えがくる年齢ではないが、メジャーで投げるには厳しい状態かもしれない。
アメリカン・コミックス実写映画の金字塔として輝く映画『ダークナイト』では「夜明け前が最も暗い」という台詞が登場する。つまりどん底から事態は好転していくということだが、果たして大都市ニューヨークで、メッツのダークナイト帰還は見られるだろうか。