【前編】体重125キロでも…2本打てる! MLB公式が「最も意外なランニングHR達成者たち」を特集
2020/05/23
野球において最も珍しいプレーの一つ、ランニングホームラン。運も実力のうちとはいえ、”鈍足”な選手にとっては縁のないプレーであることが多い。しかし、長いMLBの歴史を紐解けば、意外な選手の名前も挙がってくる。公式サイト『MLB.com』が14日(日本時間15日)、13人の意外なランニングホームラン達成者を特集した。
①ドリュー・ブテラ捕手(2018年、当時ロイヤルズ)
当時35歳で通算19本塁打、0盗塁の伏兵がやってのけた。同点の7回裏2死一、二塁、短く持ったバットをうまく合わせた打球は中前に落ちるライナー性の当たり。相手中堅手の捨て身のダイブはわずかに及ばず、打球が転々とする間にブテラは本塁を陥れた。
②エドウィン・エンカーナシオン内野手(2018年、当時インディアンス)
言わずと知れた大砲も実はランニングホームラン経験者だ。2回表1死無走者で、打球は高く上がって左翼ポール際へ。確かな手ごたえも、ファウルを予想して少し抜いた走り出しだった。しかし打球は左翼フェンス最上段に大きく跳ね返る。全力疾走の結果、余裕の生還となった。
③ジョニー・ペラルタ内野手(2010年、当時インディアンス)
2017年、通算1798試合、202本塁打、17盗塁で現役に幕を下ろした遊撃手だ。1回裏2死一、二塁と先制のチャンスで放った打球は中堅フェンスを直撃。相手中堅手はジャンプして捕球を試みたが及ばず。フェンスの入り口が開き、場外に出てしまった。打球は転がり、3点本塁打となった。
④プリンス・フィルダー内野手(2008年&2007年、当時ブリュワーズ)
275ポンド(約125キロ)の巨体でおなじみ、フィルダーは2度記録している。1度目は2点を追う9回無死無走者から、平凡な中飛を相手中堅手が見失った結果生まれた。2本目は翌年、右翼ポール際への鋭い当たりだった。フェンスに挟まったものを相手右翼手がみなし二塁打と勘違いしたものだった。
⑤グレッグ・マイヤーズ捕手(2003年、当時ブルージェイズ)
当時37歳、捕手として20年以上を過ごしていた選手だ。最後の盗塁から10年、最後の三塁打から6年が経過していた。中前に高く弾んだ当たりが相手中堅手の頭上を超え、フェンス際まで転がる中、マイヤーズは必死に本塁を駆け抜けた。
⑥サミー・ソーサ外野手(2001年、当時カブス)
通算609本塁打の怪物は盗塁も通算で234個と、走れる選手でもあった。しかし、ランニングホームランを記録した2001年から引退までの6年間はわずか3個で、意外な時期に放ったと言える。相手右翼手が打球を見失う隙をついて、間一髪で本塁に滑り込んだ。