ヤンキース・田中将大から『遠慮」が消えた日
ヤンキースの田中将大投手が10日の本拠地アスレチックス戦で1カ月ぶりの白星を飾った。今季5勝目をマークし、いい形で前半戦を締めくくった。
2015/07/11
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状態は上がってきた
ヤンキースの田中将大投手が10日の本拠地アスレチックス戦で1カ月ぶりの白星を飾った。今季最長イニングの7回2/3を投げ、今季最多の114球で2安打2失点6奪三振1四球(自責点1)。2戦連続で1試合3被弾を浴びるなど4戦連続白星なしの状況が続いていたが、上々の内容を残して今季5勝目をマークし、長いトンネルから脱した。
初回はフォーシーム主体の投球で三者凡退に抑えた。2回は捕手マキャンの守備妨害によって先頭打者を出塁させると、ややリズムが悪くなって2本の二塁打を浴びるなど2失点。しかしここは大崩れせずに踏ん張り、その後もキレのあるスライダーとスプリットを要所に組み込んでアスレチックス打線を翻弄した。3回以降に関して言えば、4回に振り逃げを1度許した以外に走者を出さず、無安打に封じ込めるほぼ完ぺきな投球だった。
「チームも勝ったことですし、自分自身も状態が上がってきているという、そういう実感が持てる登板だったなと思います。試合の中でバランスよくすべての球種に対して、狙ったところにだいぶ投げられるようになってきましたし……。そういうところでうまくバッターと勝負することができて、それがいい投球につながった。なかなか100球超えることはなかったですけれども、今日それを超えて投げられてということなので、自分の中ではまた1つステップを踏めたかなというふうには思っています」
試合後の田中は大勢の日本人メディアの前で、このように前半戦最後の登板について振り返った。
しかし、これで100%の納得ができたかと言えば、その答えはノーだ。実際に、この登板の「課題」についても田中はこう口にしている。