イチローが新人王&MVP、新庄剛志は4番起用も――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2001年編】
2020/07/03
Getty Images
旋風を巻き起こしたイチロー
そして、長いMLBの歴史に名を残すこととなった、イチローだ。
イチローは、オリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バファローズ)から日本人選手初のポスティングシステムを行使し、マリナーズに入団。NPBでは首位打者、ベストナイン、ゴールデングラブ賞の7年連続受賞をはじめ、最多安打、最高出塁率5回、シーズンMVP3回など数々のタイトルを獲得し、日本を代表する選手として知られた。
MLBでは、開幕戦で「1番・右翼」として初出場初スタメンを果たし、初安打も放った。以降は安打を量産するなどチームの主力として予想を大きく上回る活躍を見せたイチロー。ファン投票で両リーグ最多の得票数を獲得し、オールスターゲームにも選出された。
後半戦序盤は不調に陥るも、すぐに復調し、132試合目にしてシーズン200安打に到達。その活躍でチームを牽引し、地区優勝に大きく貢献した。2001年のマリナーズは116勝を挙げたが、これはMLBシーズン最多タイ記録となっている。
最終的に157試合に出場。打率.350、242安打、56盗塁と圧倒的な成績を叩き出し、出塁率.381、OPS.838も平均以上の数字を残した。守備面でも補殺8、守備率.997と高い貢献度を見せており、走攻守においてチームに欠かせない存在となった。同年は首位打者、盗塁王、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞を獲得。新人王、さらにはシーズンMVPに輝く大活躍を見せ、華々しいメジャーデビューを飾った。
OPSランキング上位の選手とは真逆のスタイルで、マリナーズ伝説のシーズンの立役者となったイチロー。活躍はもちろんのこと、新しい風を吹き込んだという意味でもメジャーリーグに衝撃を与えたシーズンだった。
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