田口壮がメジャー挑戦、イチロー、新庄剛志のメジャー2年目は――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2002年編】
2020/07/04
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ついに7月開幕(日本時間7月24日か25日)が正式決定となったメジャーリーグ。60試合制や、ナショナル・リーグ初の指名打者(DH)制導入など、NPB同様2020年は異例のシーズンとなる。
一方で、今年は新たに筒香嘉智、秋山翔吾、山口俊の3人がNPBから海を渡り、メジャーの舞台に挑戦。2人の野手が同時に挑戦するのは、2012年の青木宣親と川﨑宗則以来8年ぶりとなる。筒香と秋山は、日本人野手再評価の流れを作ることができるだろうか。
本シリーズでは、年度別シーズンOPSランキングトップ10選手と、同年の日本人選手の成績を振り返り、時代背景とともに日本人野手のメジャーリーグ挑戦の軌跡を辿る。今回は2002年編。
2002年シーズンOPSランキングトップ10
2002年は、前年に続きバリー・ボンズ(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が2位以下に大差をつけ、1位に輝いた。同年のボンズは、シーズン記録を更新した前年を下回る本塁打数となったが、それでもナショナル・リーグ2位の46本塁打を記録。打率.370、出塁率.582、長打率.799、OPS1.381と4部門で両リーグトップの成績を残した。
2位には5つ順位を上げたジム・トーミ(クリーブランド・インディアンス)、3位にはマニー・ラミレス(ボストン・レッドソックス)が入った。ラミレスは、2017年に四国IL・高知でプレーするなど、日本でも馴染みの深い選手だ。2000年オフにFA移籍でインディアンスからレッドソックスに加入し、移籍初年度から期待通りの活躍を見せたが、2年目となった2002年はさらに成績を伸ばし、打率.349でアメリカン・リーグ首位打者を獲得した。
4位に前年惜しくもトップ10入りを逃したブライアン・ジャイルズ(ピッツバーグ・パイレーツ)が入り、ジェイソン・ジアンビ(ニューヨーク・ヤンキース)、ラリー・ウォーカー(コロラド・ロッキーズ)と続く。
7位は3つ順位を上げたアレックス・ロドリゲス(テキサス・レンジャーズ)だ。前年にアメリカン・リーグ本塁打王を獲得したロドリゲスは、それを上回る両リーグトップの57本塁打を記録。142打点も両リーグトップの数字となっており、2年連続の本塁打王、自身初の打点王に輝いた。
8位にランクインした、モントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)のブラディミール・ゲレーロは、トップ10の選手の中では異色の成績を残した。同年は打率.336、206安打、39本塁打、111打点、40盗塁、OPS1.010を記録し、ナ・リーグ最多安打を獲得。高水準のOPSを残しながら、200安打を放つ打撃は、長打力を兼ね備えたヒットメーカーと言えるだろう。盗塁もナ・リーグ4位の数字となっており、走攻に渡る活躍を見せた。
9位にトッド・ヘルトン(ロッキーズ)、10位は前年2位のサミー・ソーサ(シカゴ・カブス)となった。