MLB最高の選手は誰だ! 野手総合能力値ランキング6位~10位。現役最強野手が意外な順位で登場(2019シーズン版)
マイク・トラウトやジャスティン・バーランダーを筆頭に、MLBには数々のスター選手が存在する。そして、それらの選手をあらゆる視点から分析することも野球観戦の醍醐味だろう。今回ベースボールチャンネル編集部では、メジャー屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(年俸は『BASEBALL REFERENCE』、ゾーン別打率は『MLB.com』を参考)。※成績は2019シーズンのみ、サイン盗み等を考慮しないものとする
2020/07/05
【総合10位】マイク・トラウト
アメリカン・リーグMVPが総合10位なのは意外だが、それは攻撃力を除く分野で苦しんだからだ。トラウトは相変わらず圧倒的な打力と走力を持ちながら、昨季はデビュー後数少ない試練の年になったと言うことが許されるシーズンを過ごした。
出塁率.438は2018年より2分以上落ちたものの、メジャートップの数字で「出塁能力」99点。そして、キャリアハイとなった45本塁打、長打率.645で「長打力」97点。いずれのジャンルも1位を争う点数となり、「さすが」の一言に尽きる。
そして、盗塁数は11個にとどまったものの、毎秒29.2フィート(約8.9メートル)は規定打席到達選手5位タイで「走力」は96点を獲得。改めて、身長188センチ、体重106キロの体格の上でこの走力があることに驚かされる。
しかし、守備面のDRS-1は2018年の+6から大幅に下がる結果となり、失策4つも響いて「守備力」は72点に甘んじた。また、チームとして主砲の28試合の欠場は痛かった。2016年には159試合に出場していた選手が、2017年は114試合、2018年は140試合、そして昨季は134試合の出場にとどまったことは成績以上に悔しさが残るものだろう。
悩まされたのは右足にできた神経腫だ。しびれや疼痛を感じ、様々な処置を受けても症状の緩和が見られなかったため、シーズン終盤に低侵襲での除去手術を受け、そのままシーズン終了となった。
それでも術後の経過は良好で、オフにはMVPを受賞、チームはFA史上から強打者レンドーンを獲得し、モチベーションが上がる要素が多くあった。今季は全快のコンディションでシーズンを通じての活躍が期待されるとともに、ポストシーズン進出の大きなカギを握っている。