井口資仁、中村紀洋がメジャー挑戦、井口は日本人選手初のワールドチャンピオンに――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2005年編】
2020/07/07
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ついに7月開幕(日本時間7月24日か25日)が正式決定となったメジャーリーグ。60試合制や、ナショナル・リーグ初の指名打者(DH)制導入など、NPB同様2020年は異例のシーズンとなる。
一方で、今年は新たに筒香嘉智、秋山翔吾、山口俊の3人がNPBから海を渡り、メジャーの舞台に挑戦。2人の野手が同時に挑戦するのは、2012年の青木宣親と川﨑宗則以来8年ぶりとなる。筒香と秋山は、日本人野手再評価の流れを作ることができるだろうか。
本シリーズでは、年度別シーズンOPSランキングトップ10選手と、同年の日本人選手の成績を振り返り、時代背景とともに日本人野手のメジャーリーグ挑戦の軌跡を辿る。今回は2005年編。
2005年シーズンOPSランキングトップ10
2005年はこれまでのランキングから大きな変化が見えた。1位にはランキング圏外から大躍進したデレク・リー(シカゴ・カブス)が輝いた。NPBで活躍した「リー兄弟」の弟であるレオン・リー氏を父に持つリーは、数年前からレギュラーとして活躍していたが、同年に大ブレイクを果たし、全162試合に出場。打率.335、46本塁打、107打点でナショナル・リーグ首位打者を獲得した。199安打はリーグトップ、長打率.662、OPS1.080は両リーグトップの数値を誇っており、長短打をコンスタントに打ち分けた。
2位にはアルバート・プホルス(セントルイス・カージナルス)、僅差で3位にアレックス・ロドリゲス(ニューヨーク・ヤンキース)、4位はトラビス・ハフナー(クリーブランド・インディアンス)となった。
5位にはデビッド・オルティス(ボストン・レッドソックス)がランクインした。オルティスは、打率.300、47本塁打、148打点、OPS1.001をマークし、自身初の打撃タイトルとなる打点王を獲得。同年は特に勝負強い打撃が光った。
6位にマニー・ラミレス(レッドソックス)、7位にフロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)のカルロス・デルガドと続き、8位にはランキング常連となっているトッド・ヘルトン(コロラド・ロッキーズ)が入った。同年のヘルトンは、ほとんどの部門で前年の成績を下回ったが、安定して高水準の数値をマーク。出塁率.445は両リーグトップの成績となった。
以降はジェイソン・ジアンビ(ニューヨーク・ヤンキース)、ジェイソン・ベイ(ピッツバーグ・パイレーツ)と続いた。
2005年のOPSランキングでは、これまで4年連続1位のバリー・ボンズがけがの影響で52試合の出場に留まり、同ランキングから姿を消すこととなった。平均OPSも低下しており、同年を境に超打高の時代は、落ち着きを見せ始めた。また、両リーグトップの本塁打をマークしたのは、元楽天のアンドリュー・ジョーンズだった。