メジャー4年目、最も遅いシーズン初勝利も、トレードに向けて価値を高めた岩隈久志
マリナーズの岩隈久志が、前半戦最終登板でメジャー4年目で最も遅い今シーズン初白星を手にした。
2015/07/14
Getty Images
メジャー4年で最も遅いシーズン初勝利
マリナーズの岩隈久志が、前半戦最終登板で復調した姿を見せた。11日に本拠地でのエンゼルス戦に先発。8回を3安打無失点に抑え、メジャー4年目で最も遅い今シーズン初白星を手にした。
最大の見せ場は、いきなり1回に訪れた。無死満塁の大ピンチで、打席に迎えたのは通算546本塁打を誇るアルバート・プホルス。今季もリーグトップタイの26本塁打の主砲を相手にしながら、攻める姿勢は崩さなかった。
追い込んだ後に内角高めでのけぞらせて、なおも内角の低めに沈むスプリットで空振り三振。プホルスには今季初登板だった4月8日の対戦で、初回に手痛い2ランを浴びていた。その一発を皮切りに6回5失点で黒星発進となり、その後の故障も重なり今季はここまで低迷していた。
そんな将来殿堂入り間違いなしと言われるスラッガーを今回はしっかりと封じ、岩隈は一気に勢いに乗った。
2回以降、8回を投げ終えるまで許した安打はわずか1本だけ。5回以降は走者を一人も出さない圧巻の投球だった。
「オールスターを前にして、自分の投球をして、一つ勝てたことが大きい」
日本メディアを前に語った言葉にも、取り戻した自信がにじみ出た。
【次ページ】岩隈の離脱がチームに大きな影響