川﨑宗則、青木宣親がメジャー挑戦。イチローはヤンキース移籍、松井秀喜は現役引退へ――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2012年編】
2020/07/16
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7月23日(日本時間7月24日)に開幕するメジャーリーグ。60試合制や、ナショナル・リーグ初の指名打者(DH)制導入など、NPB同様2020年は異例のシーズンとなる。
一方で、今年は新たに筒香嘉智、秋山翔吾、山口俊の3人がNPBから海を渡り、メジャーの舞台に挑戦。2人の野手が同時に挑戦するのは、2012年の青木宣親と川﨑宗則以来8年ぶりとなる。筒香と秋山は、日本人野手再評価の流れを作ることができるだろうか。
本シリーズでは、年度別シーズンOPSランキングトップ10選手と、同年の日本人選手の成績を振り返り、時代背景とともに日本人野手のメジャーリーグ挑戦の軌跡を辿る。今回は2012年編。
2012年シーズンOPSランキングトップ10
2012年は、OPS1.000を超える選手が現れない年となった。ランキングを制したのは、2年連続2位となっていたミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)だ。同年は打率.330、44本塁打、139打点、OPS.999をマーク。アメリカン・リーグ首位打者、本塁打王、打点王の三冠王に輝く大活躍を見せ、シーズンMVPも獲得。チームを地区優勝、ワールドシリーズ進出へと導いた。
2位にはナショナル・リーグ本塁打王を獲得したライアン・ブラウン(ミルウォーキー・ブルワーズ)、3位には若手有望株のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)が入った。同年のトラウトは、打率.326、30本塁打、83打点、OPS.963と高い打撃成績を残しながら、両リーグトップの49盗塁をマークし、ア・リーグ盗塁王と新人王を獲得。5ツールプレイヤーとしての能力を発揮し、メジャー2年目で早くもブレイクを果たした。
4位には捕手のバスター・ポージー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)がランクインした。同年は打率.336、24本塁打、103打点、OPS.957をマークし、ナ・リーグ首位打者とシーズンMVPを獲得。攻守に渡る活躍でチームを牽引し、ワールドチャンピオンに輝いた。
以降は5位にアンドリュー・マカッチェン(ピッツバーグ・パイレーツ)、6位にエドウィン・エンカーナシオン(トロント・ブルージェイズ)、7位にプリンス・フィルダー(タイガース)、8位にジョシュ・ハミルトン(テキサス・レンジャーズ)と続いた。
9位にはロビンソン・カノー(ニューヨーク・ヤンキース)となった。同年は打率.313、33本塁打、94打点、OPS.929をマークし、シルバースラッガー賞を獲得。毎年のように好成績を収めていたが、意外にも初のランキング入りとなった。
10位はエイドリアン・ベルトレ(レンジャーズ)が2004年以来8年ぶりにランクインという結果となった。