敵将も唸る快投の岩隈久志 チームメイトは「後半戦の巻き返しに、岩隈の力が必要」
マリナーズの岩隈久志が、ようやく今季初勝利を挙げた。初回のピンチを脱すると、2回以降は対戦相手エンゼルスのマイク・ソーシア監督も絶賛する全く危なげない投球だった。球宴後のマリナーズの反撃に、岩隈は欠かせない。
2015/07/14
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今季5戦目にして初勝利
マリナーズの岩隈久志が今季5戦目、故障者リストから復帰2試合目で初勝利を記録した。立ち上がりこそ無死満塁のピンチを招いたが、それを切り抜けると後は全く危なげなく、8回3安打無失点の好投だった。マリナーズの地元ワシントン州の『ニューズ・トリビューン』は、岩隈はマリナーズの球宴後の巻き返しに欠かせないと報じている。
岩隈は初回に2安打1四球を許したが、無死満塁の危機をなんとかしのいだ。すると、2回以降は圧巻の投球で、1四球に1安打の2人の走者しか許さなかった。9回はマーク・ロウがマウンドに上り、マリナーズはエンゼルスを5対0で下した。岩隈は、「ここまでは苦しんだけど、ここからは埋め合わせをしないと」と、余裕を持ってこの日の登板を振り返った。
復帰後初戦となる前回(6日)は自己ワーストの4本塁打を浴び、6回途中で降板していた岩隈が、アリーグ西地区トップに躍り出て前半戦を折り返した強豪エンゼルス相手に、快投を見せた。
受けた捕手マイク・ズニーノはこう語っている。
「2013年(訳者注 この年は球宴に選出され、サイ・ヤング賞投票でも3位に入った)のフォームに限りなく近い。シンカーやスプリットを有効に操り、しっかり低めに集めている。スライダーやカーブも良かった」
敵将も岩隈の投球を褒め讃えた。
“I think his stuff picked up a little as the game went on,” Angels manager Mike Scioscia said. “I think his velocity picked up, he had that good (sinker) going down into our right-handed swings as the game progressed.”
「回が進むにつれ少しずつ良くなった」と、エンゼルスの監督マイク・ソーシアは語った。「球威も増していったし、素晴らしいシンカーが右打者のスイングのさらに下へ落ちていくようになったと思う」