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「後半戦初戦で力強い、いい投球がしたかった」田中将大、粘投で今季6勝目

ヤンキースの田中将大が17日のマリナーズ戦に登板した。7回、5安打3失点で今季6勝目をあげた。

2015/07/18

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2年目で、先発通算「32試合」

 6月下旬には2試合で13失点するなど不調に陥った田中だが、これで3試合連続のクオリティースタート(先発して6回以上、自責点3以内)。前回9日のアスレチックス戦では、昨年7月の右肘じん帯部分損傷発覚後、初めて100球超えとなる114球を投げ抜いた。今回もそれに続き、100球超えの103球と、右肘に抱えた爆弾は眠ったままだ。

 実は今回の登板は、田中にとって2年越しでたどり着いた節目の登板でもあった。これでメジャー2年通算で32試合。この「32試合」という数字は、大リーグで故障なく1シーズン過ごした先発投手が残す平均的な数字として広く知られる。

 田中はその「32試合」で、19勝8敗、防御率3.08。210回1/3を投げ、奪三振は215に達する。過程の話には違いないが、1シーズン投げ抜き、これだけの数字を残せば間違いなくエース級。他選手の成績次第では、サイ・ヤング賞の候補にも挙がってくる立派なスタッツだ。

 シーズン開幕投手に続き、後半戦も「開幕投手」に指名され、その資格は十分にあるところを証明してみせた。日本人投手で、同一年でシーズン開幕と、後半戦開幕投手をともに務めるのは、03年のドジャース・野茂英雄以来、2人目の快挙だ。
 そして、4回5失点で黒星発進となってしまった、シーズン開幕戦ブルージェイズ戦のリベンジも、しっかり果たした。

 田中は試合後、米メディアに対し「後半戦開幕戦という大事な試合をチームが任せてくれた。力強い、いい投球がしたかった。結果的に勝てたことが良かったと思います」と話している。
 長いシーズンを戦っていけば、流れが向かない試合もある。そこで下を向かず、味方を鼓舞する力強い投球で、悪い向きに流されず踏みとどまった。

 試合をしっかりつくる、メジャーの先発ローテーション投手に最も求められる能力を示した。この積み重ねこそが、田中将大という投手の轍となり、真の評価につながっていく。

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