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エースの快投でチームは独走態勢へ ダルを抜き日本人最速MLB通算20勝目に到達した田中将大

ヤンキース・田中将大が23日のオリオールズ戦に先発。7回2/3を投げ、5安打3失点で7勝目。チームは4連勝で貯金を今季最多の12とした。

2015/07/24

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指揮官「スライダーが素晴らしかった」

 詰めの甘さは残ったものの、全体的には手応えを深めたのだろう。4回には2、3番を2者連続三振に斬り、前の打席で一発を浴びた4番デービスを何でもない左飛に仕留めたかに見えた。だが、これを左翼手ブレッド・ガードナーが見失いバンザイ。結果的に左越え二塁打となり、この試合初めて走者を背負ったが、続くノーラン・レイモルドをたったの2球で左飛に打ち取って切り抜けた。

 7回には4番デービスからの並びだったが、圧巻の3者連続空振り三振。その内容は、スライダーでの空振り三振が2つと、この日最速94マイル(約151km)の直球で奪ったもの。宝刀スプリットに頼らず、幅広い球種で勝負ができていた。

 ジョー・ジラルディ監督は「スプリットも良かったが、特にスライダーが素晴らしかったね」と試合後に振り返った。

 田中はこれでメジャー通算20勝目の節目に到達。33試合目での到達は、日本人大リーガーではダルビッシュ有(レンジャーズ)の34試合を抜いて最速となった。ヤンキースの公式ゲームインフォメーションによると、カル・エルドレッド(ブリュワーズ)、デーブ・フェリス(レッドソックス)の30試合に次いで、メジャー全体でも3位タイのスピード到達だという。

「この3試合、投球内容はいいものになってきている。これを次につなげていきたい」と米メディアの取材に答えた田中。反省点は残しながらも、着実に投球内容自体はステップアップしてきている。

 昨年2度登板して0勝1敗、計14イニングを投げて防御率3.86だったオリオールズ戦では初白星。すでにブルージェイズから3勝。レッドソックスとレイズからは2勝ずつ挙げており、これで同じアリーグ東地区の全球団から白星を挙げた。

 エースの快投でチームは独走態勢へ。一時は混戦だったアリーグ東地区だったが、試合前には2位ブルージェイズとのゲーム差を今季最大5.5まで広げており、完全に抜け出した。3年ぶりのポストシーズン進出が現実的になりつつあり、大一番に強い田中の投球もさらにギアを上げていきそうだ。

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