【MLB】2度にわたる大スランプのイチロー、3000安打へ猶予は残りわずか
7月、マーリンズ・イチローがスランプだ。今月の打率は2割を切る内容。チームはプレーオフ進出が絶望的。夏場以降は怪我人の復帰、マイナーの有望株の昇格が見込まれ、イチローの出場機会が限られてくる。
2015/07/29
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イチローに与えられるチャンスは限られつつある
実は与えられたチャンスは残り少ない。ゴードンは28日のナショナルズ戦にも復帰予定と伝えられ、まず1番の座は奪われそう。下位打線に回ることで、1試合あたりの打席数が平均1は減ってしまう。
オズナも傘下3Aで打率.322とまずまずの数字を残している。遅刻などプレー以外の部分で首脳陣受けの悪い24歳だが、素質の高さは疑いようがなく、ほとぼりがさめればいつ上がってきてもおかしくない。
そしてスタントンも8月中旬までには復帰予定だ。この3選手が顔をそろえれば、再びベンチから出番をうかがう日々に逆戻り。
加えて9月になるとベンチ入り枠が25人から40人に拡大され、マイナーでくすぶる多くの好素材に出場のチャンスが与えられる。
傘下3Aニューオーリンズは、46勝55敗で地区3位におり、マイナーのプレーオフ進出も絶望的。9月7日のシーズン終了をもって、有望株がマイアミに大挙押し寄せる。
チームのプレーオフ進出が絶望的な状況が変わらなければ、ダン・ジェニングズ監督はベテランではなく、有望株を積極的に起用するだろう。メジャーの打席に立たせ、育成するためだ。
そうなると、途端にイチローの出場機会は激減してしまう。
最大のチャンスに訪れた、2度にわたる大スランプ。ここまでの足踏みはイチローの中でも想定外だっただろう。
猶予は残りわずか。今は1試合でも早くこのトンネルを抜け出し、1本でも多く安打を積み重ねなければ、3000安打という金字塔もおぼつかない。