【MLB】リーグ最強打線に厚み 電撃トレードのトゥロウィツキーはブルージェイズで活躍なるか
オールスター5度の実績を持つロッキーズのスター遊撃手、トロイ・トゥロウィツキーがブルージェイズにトレードされることが決まった。リーグ得点数ダントツ首位のチームにさらなる強打者が加わることとなる。
2015/07/30
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攻守で実績十分も懸念材料は多い
『FOX SPORTS』のC.J.二コースキーも自身のTwitterで「トレードデットラインの優先順位リスト 1.ドジャースの先発投手 2.エンゼルスの左翼手……114.ブルージェイズの打力強化」とその補強の必要性に疑問を呈していた。一方で『CBS Sports』のジョン・ヘイマンは「ブルージェイズはレイエスの遊撃守備を懸念していた。彼らはトゥロを守備面でのアップグレードとしても考えている」とツイート。打力強化に加え、ここ3年の守備防御点が-29と守備で足を引っ張っていたレイエスから好守のトゥロウィツキーにショートが変わるメリットを強調している。
攻守に確かな実力を誇るトゥロウィツキーだが、ブルージェイズの本拠地ロジャース・センターは体への負担が大きい人工芝であることによる故障リスクの増加、2016年以降に5年9400万ドルの大型契約を残していることなど、補強ポイントとしての適否を除いても懸念材料は大きい。今回のトレードで多くの有望株を放出してしまったことも投手補強が必須なチーム編成上大きなダメージとなっている。
しかし短期的に見れば攻守両面での活躍に加え、チームリーダーとしても期待できるトゥロウィツキーの加入は間違いなくプラス。現役最強の遊撃手を加えたブルージェイズ打線が1993年以来の地区優勝に向けてどれだけの破壊力を発揮するのか、今から楽しみだ。
7月31日のトレードデッドライン(ウェーバーを経由しないで行えるトレードの期限)に向けてMLBではトレードが活発化している。地区首位を走るロイヤルズはレッズのエース、ジョニー・クエトとスーパーユーティリティのベン・ゾブリストを補強、ナショナルズも防御率1.59のクローザー、ジョナサン・パペルボンを加える等、各チームともプレーオフに向けた弱点強化に余念がない。
フィリーズのエースであるコール・ハメルズやドジャースの野生児ヤシエル・プイグ、サイヤング賞投手のデビッド・プライス(タイガース)らに加え日本人では岩隈、上原らにもトレードの可能性が噂されておりさらなるブロックバスタートレードの可能性は十分。7月31日まで各球団の動向に目が離せない。