球速が落ちた? 故障発生以来のテストも疑問符が付いた、田中将大の中4日登板
ヤンキース・田中将大は9日のブルージェイズ戦に先発。6回を3安打2失点ながら5敗目を喫した。今季2度目となった中4日の登板に不安を残す結果となった。
2015/08/11
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真夏の正念場、過酷な試合日程
用意された舞台が、慣らし運転には不向きなのは明らか。中3.5日も、勢い付く2位との直接対決も。見えない大きなストレスが、幾重にも田中の右腕にかかっていた。
田中は降板後、自身の公式サイトで80球での降板についてこうコメントしている。
「80球だったので、自分の中ではまだいける、という気持ちはありました。監督が、シーズンをトータルで見てあそこで代えたと思います。監督の指示に従うのが選手ですからね」
本人はその先も投げられていたと強調。首脳陣が万全を期すために、強制的にストップをかけた格好だ。
敗戦投手となった田中だが、クオリティースタートは果たし、中4日でも先発投手の責任は果たしたとも言える。それでも本当に中4日に耐えられる体なのか。その答えを導き出す登板としては、何とも物足りない数字が並ぶ。
ヤンキースは11日からは16連戦を迎える。真夏の正念場だ。そして1.5ゲーム差に猛追してきたブルージェイズとは、直接対決をまだ10試合も残している。今季の直接対決の戦績は、2勝7敗と大きく分が悪い。
マイケル・ピネダが右前腕部の張りでDL入りし、復帰は9月以降と言われる中、田中への期待と負担は増すばかりだ。当然、近いうちに中4日での登板を強いられる場面が出てくる。
その時、慣らし運転の成果は出せるのか。少なくとも、9日の登板で示した内容、数字だけでは十分とは言えない。田中の中4日への不安は、この1度の登板だけでは全く拭い切れていない。