【MLB】タイ・カッブ超えも「通算安打数に関係なく、すでにイチローは偉大な選手」
2年前の8月、ヤンキースの一員として日米通算4000本安打を記録したイチローが、ついに8月15日にタイ・カッブの記録を上回り、歴代通算安打数単独2位に浮上した。
2015/08/18
イチローの偉大さは、記録だけにあらず
カール記者はさらに続ける。
To my way of thinking, Ichiro’s greatness has never relied on his passing Cobb or anything he has done the past few seasons, nor would it if he clings to his career long enough to plink another 68 base hits and pass Pete Rose for the all-time professional hits record or another 87 to get to 3,000 hits on this side of the Pacific.
イチローの偉大さは、決してカッブの記録を超すことやこの数年間でイチローが到達したどんな記録に依存するものでない。さらに、たとえあと68本ヒットを打ってピート・ローズと並び歴代通算安打数で世界一になるまで、もしくはあと87本打って太平洋の東側だけで3000本ヒット記録に到達するまで選手としてプレーし続けられるかどうかにも依存するものではない。
なぜかと言えば、どんな選手でも実力や偉大さだけでこのような数字や記録に達することはできないからである。
どこかのチームがオファーを出して契約を交わし、監督に起用されない限り、いかなる記録を破ることも不可能だからである（ピート・ローズがヒットを稼ぐために監督兼選手として自らを先発ラインナップに起用し続けてこのプロセスを汚したことは有名だが、これは例外中の例外である）
将来の業績にかかわらず、イチローは間違いなく今世紀最も優秀な野球選手のひとりであり、必ず野球殿堂入りを果たすであろう。
その偉大さは、これまでの多くの数字がすでに証明している。
メジャーデビューから10年間、毎シーズン200本安打達成、これは歴史上誰にもできなかった至難の業である。毎年40個以上の盗塁も、そのスピードと走塁技術を物語っている。.380という高い出塁率も、8年連続100得点という記録も、チームに大きく貢献したことの証である。
どんなに偉大なる選手でも、いつかはそのキャリアも幕を閉じるときが来る。イチローの場合、幸いにしてプレーさせてくれるチームがあり、今も歴史を塗り替えている。しかし覚えておかなければならないことは、イチローが偉大な選手であるのは、過去の偉大なる選手の通算安打数を上回ったからではなく、これからも活躍し続けるからでもない。
これまでの長いキャリアで素晴らしい成績を残してきたからである。
出典：”As Ichiro eclipses Cobb, let’s remember what he was”@ESPN.com, by Christina Kahrl, August 15, 2015