藤川球児、故郷・高知からの再スタート 独立リーグからNPB復帰の可能性はあるか
レンジャーズから自由契約となった藤川球児は、四国アイランドリーグplusの高知へ入団することを発表した。阪神入りも噂されていたが、藤川球児は故郷から再スタートを切ることを選択した。
2015/06/02
Getty Images
後期から高知の一員としてプレー
驚天動地の決断だった。レンジャーズから自由契約となった藤川球児が選んだ新天地は、なんと日本の独立リーグ。生まれ故郷である四国アイランドリーグplusの高知入団を1日に発表した。
「僕と妻の生まれ故郷の高知で、未来のスーパースターになるチャンスを持った子ども達に僕が投げる姿を見てもらって今後の夢に繋げて貰いたい! 僕が投げることで喜んでくれる人達の顔が見たい。僕を応援してきてくれた人達、育ててくれた高知から野球人生を再スタートすることに決めました」
ブログで決断の経緯を説明した。
藤川によれば、日米両球界からオファーは届いていたという。戦力外としたレンジャーズも、傘下3Aラウンドロックでの再調整を望んでいた。だが、火の玉ストッパーは前例のない形で、故郷に凱旋することを決めた。
郷土愛を強調した藤川だが、その背景には一体何があったのか。
13年6月のトミー・ジョン手術からは、間もなく丸2年が経過する。同手術は術後2年を経て、球速や球質が向上するケースが多い。
今季わずか2試合のメジャー登板では、91マイル(約147km)を計時。マイナーでは93マイル(約150km)をマークしていた。リハビリの課程が確かならば、本領発揮となるのはこれからのはずだ。
だからこそ、レンジャーズも傘下マイナーでの再調整を望んでいた。後半戦で戦力として戻ってきてもらうために。
四国アイランドリーグplusはすでに前期を終えており、後期が始まるのは8月。6月は選抜チームが北米遠征を行う。NPB球団の新戦力獲得期限は7月31日のため、状態を整えてNPB球団移籍への踏み台とするのも考えにくい。少なくとも今年の残りシーズンは四国の一員として終えるはずだ。
高知でのシーズンを終え、今年のオフに再びNPB球団に新天地を求める可能性はゼロではない。自分の投球に手応えを深めれば、心はそう傾くだろう。