藤川球児、故郷・高知からの再スタート 独立リーグからNPB復帰の可能性はあるか
レンジャーズから自由契約となった藤川球児は、四国アイランドリーグplusの高知へ入団することを発表した。阪神入りも噂されていたが、藤川球児は故郷から再スタートを切ることを選択した。
2015/06/02
Getty Images
気になる肘の状態
「僕自身がアメリカで勝負するのはこれで最後にする!と決めていました」とブログで記しており、米球界再挑戦の芽はもうなさそうだ。
手術明けの肘の状態が思わしくなく、連投が望めない可能性もある。古巣・阪神は抑えではなく、先発投手としての獲得を視野に入れていたと報じられている。仮に先発に転向するとしたら、それこそ準備期間が必要だ。高知で先発投手としての体、調整を身に付けていく時間はたっぷりある。
米国では独立リーグは、故障や、構想外となったベテランがメジャー復帰をはかるための「宿り木」であり「見本市」といった位置付け。実際に一時、独立リーグに身を置きながら、かつての力を取り戻してメジャー復帰して活躍する選手も多数いる。
故障などの不安がないところを実戦を通してスカウトにアピールすることで、新たな契約を勝ち取るという流れだ。
自由契約とはなったが、レンジャーズからは今年の年俸100万ドル(約1億2400万円)と、来季選択権放棄の10万ドル(約1240万円)は補償される。独立リーグの平均月給は10万円台前半とされ、バイトなどに忙殺される選手もいるが、幸いにも金銭の問題はほとんどない。報酬は気にせず、野球に専念できる環境がある。
高知商高では2年春にセンバツ出場を果たし、甲子園の舞台で躍動した。今度は高知ファイティングドックスの一員として、四国ナンバーワンを目指す。実兄の順一さんが、かつて高知のGMを務めていたという縁もある。
「僕は高知の夏が大好きですし、懐かしい高知の匂いが待ち遠しいです」と意気込む藤川。オフのテレビ番組では、昨季終了後に一度は現役引退を決断していたことを明かしたこともあった。前例のないルートで、まずは地元高知のために右腕を振る。
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