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「今すぐアメリカに連れて帰りたい」山田哲人、血のにじむ努力と鍛錬で日米を驚かせる選手へ

弱冠23歳にして、トリプル3の達成は確実で6冠王に輝く可能性もある。ドラフト当時、そこまで騒がれなかった若燕の山田哲人は、今やメジャー関係者も注目する選手へと成長した。

2015/09/06

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猛練習の繰り返し、体づくりの成果が成績に

 そういう空気をサッと払拭したのが、他ならぬ山田本人だ。入団後は人並みはずれた努力と忍耐を重ね、ひたすら猛練習に猛練習の繰り返し。余りにも汗をながしまくる様子を見かねた先輩選手から「ストップ」をかけられても「あと、もう少しだけです」と言って再び体を動かす。
 
 入団当初は球界OBから「線が細いから将来は大成しないのではないか」と指摘されていたこともあったが、そういう声を気にすることもなく本人は黙々と肉体改造にも励んだ。あえてハイカロリーな食べ物を摂取し続け、一日4食から5食も満腹になるまで口に運んでいた姿を多くの先輩たちに目撃されている。
 
 とにかくただひたすら練習に打ち込む山田を見て、周囲も徐々に「ひょっとしたら凄いヤツになるかもしれない」という思いを抱き始めるようになっていった。
 
 一方、そんな山田の急成長に大きな力となったのが、杉村繁一軍打撃コーチだ。2013年のシーズン、二軍打撃コーチとして成長著しい若燕を徹底指導。ところが、その杉村コーチですらも山田について本塁打を次々と量産する長距離砲タイプになるとは想像もできなかったと聞く。山田は死に物狂いの鍛錬によって、経験豊富な同コーチの予想をいい意味で覆したということだ。

「もっととんでもない選手になる」

 そういえば昨年のシーズン終了後、山田は「メジャー」をも驚かせていた。同年11月に行われた日米野球で日本代表・侍ジャパンの一員として同大会に参加した山田のプレーと練習する姿を見たMLB選抜のジョン・ファレル監督(レッドソックス)とテリー・フランコーナコーチ(インディアンス監督)が「もしルールで許されるのならば、今すぐ自分のチームに連れて帰りたい」と口を揃えていた裏話を、メジャー関係者から耳にしたことがある。
 
 特にファレル監督は「あの驚異的なスイングスピードはメジャーリーガーの中でも上位にランクインするだろう。数年後には、もっととんでもないプレーヤーになる」と舌を巻いていたという。
 
 日米を驚かせている山田は将来、どんなスーパープレーヤーになるのか。おそらく誰一人として予想はできまい。

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