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2014年ドラフトは”不作”を”豊作”に。高校生中心に切り替える球団も――下位指名から問われるスカウトの眼力

今年のドラフト会議を目前に控え、各球団のスカウトは頭を悩ませているという。即戦力と呼ばれている大学生の選手がケガをしたり、不調だったりで、上位候補をまだ絞りきれていない状況だからだ。そこで、高校生中心に指名を切り替える球団も出てくる可能性がある。埼玉西武ライオンズは、前橋育英の高橋光成投手を1位指名することを発表した。全体的に"不作"と評される今年のドラフト。しかし、こういう年こそ、スカウトの腕の見せどころだとも言う。これまでの歴史を紐解くと、高卒の下位指名された選手がチームの中心選手になる例は多々ある。果たして、今年はどのようなドラフトになるのだろうか?

2014/10/16

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高卒の下位指名からチームの中心選手に育った選手は多い

 ドラフトまでちょうど1週間となった。今頃、各球団のスカウトたちは選手の最終確認に入り、誰を何位で指名するのか作戦を練っているに違いない。
 
 そんな中、先日、ある球団のスカウトがこんなことを言っていた。
 
「今年は即戦力と呼ばれている大学生の選手がケガをしたり、不調だったりで、上位候補をまだ絞りきれていない状況です。はっきり言って、不作です。それだけ今年は即戦力で使えそうな選手がいない。チームによっては高校生中心に切り替えるところもあるんじゃないかな」
 
〝不作〟――今年のドラフトを語る時、スカウトたちがしきりに口にする言葉だ。
 ただ、彼らが言う〝不作〟とはあくまで現時点での評価であり、選手たちの将来を否定するものではない。
 
 逆に、「こんな時こそ、スカウトの腕の見せどころ」と言った。
 
「即戦力がいないなら、2、3年先を見越して選手を獲る。大学、社会人の選手は、将来的にどれだけ活躍するか、ある程度の予想はつきます。でも高校生だけは、まったくわからない。全然ダメということもあるし、とんでもない選手になることだってある。もちろん、高校生であっても上位で指名されるような選手はしっかり結果を残してもらわないと困るのですが、スカウト冥利に尽きるのは下位の選手が大化けした時です。彼らがチームの中心を担う選手になってくれた時は本当にうれしいですね」
 
 これまで高卒の下位指名ながら、チームの中心を担ってきた選手は少なくない。

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