普段は”和み系” 2年目のオリ東明「攻めの投球」でプロ初完封初の二ケタ勝利【どら増田のオリ熱コラム #56】
オリックス2年目の東明大貴が9日の埼玉西武ライオンズ戦でプロ初完封勝利を達成した。
2015/09/10
チームに貢献できる投手に
「今、結果が出ているので、攻めのピッチングはできてるんじゃないですかね」
先月末の神戸で東明に「改めて今年は攻めのピッチングができていますか?」と聞くとこんな答えが返ってきた。
東明からゆっくり話を聞くことができたのは実に2カ月ぶりだ。
当時のコラムにも書いているが、2カ月前に話を聞いた時、本人の口から「攻めるピッチング」という言葉が出たのがすごく印象に残り記事にしている。
その後も試合後のコメントなどで「攻める」という言葉を多用しているため「東明=攻めのピッチング」というのがファンの間にも定着してきた。
8月26日の登板後、7月に続いて8月も月間MVP候補に挙げられたことについて聞かれると、「他にもいいピッチャーがたくさんいますから僕はないです」と東明は謙虚に苦笑いを浮かべながら答えた。
私が現地取材する日に東明が登板する機会が多いこともあり、個別取材は先日が久々だったが、囲み取材には度々立ち会っている。
東明にとっては月間MVPよりも、チームの勝利が最優先なのはもちろん、入団時からひとつの目標に掲げていた二ケタ勝利や、私にも「最後まで投げさせてもらえるピッチャーになりたいです」と語ってくれたように、完投勝利で貢献することのほうが大きなウエイトを占めていたのではないかと思う。
「ピンチの時は最少失点で抑えればいいと思って投げますね」
東明の勝ち試合のデータを見てみると、比較的被安打数が多くみられる。
しかし被弾した場合は別だが、結果的に抑えているのは、長打やノーアウトからの出塁でピンチを招いても「最小失点で抑えられればいい」という気持ちで「攻めるピッチング」ができているからに他ならない。
最近はランナーを2塁に進めてしまっても、東明なら凌いでくれるだろうという信頼感が、ファンの間からも生まれてきている。