プロ11年目待望の初アーチ、一歩ずつ前へ 青松慶侑、改名で再スタート【マリーンズファーム通信#7】
プロ9年目で初ヒット、初打点。11年目で初本塁打。選手としては遅咲きかもしれないが、着実に前へ進んでいる。9月11日、青松は強い決意から名前の漢字を「敬鎔」から「慶侑」に登録変更をして心機一転、再スタートした。
2015/09/13
写真提供/千葉ロッテマリーンズ
二軍では首位打者のタイトルが視野に
プロ初ヒットはそれらの出会いに恵まれた2013年、苦節9年目のシーズン。8月1日の日本ハム戦(QVCマリン)。六回に代打で登場すると、思いっきりバットを振り切った。打球は、夏の夜空の下、グングンと伸びていった。左越えの適時二塁打。初打点つきの待望の初ヒットだった。ファームでも2014年に初めて規定に達すると打点王に輝いた。そして今年、初本塁打。その後は再び二軍での日々が続くが、イースタンリーグの首位打者のタイトルを視野に入れている。
「ホームランを打った後、結果を出せなかったのは正直、悔しいです。自分は年齢的にもチャンスは少ないので結果を出さないといけない。でも今、二軍にいる以上はその中でなんとか存在感を出さないといけない。だから、二軍でタイトルを獲りたいです」
プロ11年目も終盤に入っている。
9月11日には強い決意から名前の漢字を「敬鎔」から「慶侑」に登録変更をして心機一転、再スタートした。ファームでの日々が続くが、中堅選手ながら若手に負けじと黙々と練習をし、試合では全力プレーを続けている。試合後はロングティーで打球感覚を確かめるのが日課だ。04年にドラフト7巡目で指名され、プロ9年目で初ヒット、初打点。11年目で初本塁打。地道に努力を重ね、ここまで我慢を続けてきた男は少しずつ、ゆっくりではあるが、一歩ずつ前に進み、いつか大きな花を咲かせたいと願っている。
青松は自分に誓う。
いつか必ず、我慢を重ねてきた男にしか咲かせられない綺麗な花を咲かせてみせると。