2連覇目前のホークス。過去10チームのみの90勝到達も射程圏内に
早ければ15日にも、連覇が決まるホークス。今年はさらなる記録も目前に迫っている。長いプロ野球史でも90勝を超えたのはわずか10チーム。21世紀以降に限れば2チーム目の大記録となる。
2015/09/15
ベースボールチャンネル編集部
圧倒的な強さで白星を積み上げるホークス
ホークスの勢いが止まらない。6月~8月まで3カ月連続で勝率.700越え。
8月5日には今季両リーグ最速となる優勝マジック38を点灯させた。9月に入ってもその勢いは止まることなくここまでの11試合を9勝2敗と大きく勝ち越し、早ければ15日にも優勝が決まる。
ここまで124試合を終え83勝37敗4分。残り19試合、プロ野球史上初となる100勝はかなり厳しいものの、史上11チーム目となる90勝は確実圏に入っている。
90勝越えを果たしたチームはそのほとんどがチーム間の戦力格差が大きかった1950年代のチーム、近年有数の強さを誇った09年のジャイアンツ(89勝)や11年のソフトバンク(88勝)ですら惜しくも届かなかった。
今年のソフトバンク同様に圧倒的な強さを誇ったチームは以下の10チームだ。
21世紀では唯一となる90勝をマークしたのが2002年の西武ライオンズだ。
西武 90勝 49敗 1分 勝率.647
伊原春樹新監督のもと、開幕戦を松坂大輔の完投勝利で勝ち取るとそのまま開幕4連勝。5月18日以降首位に立つと以降は一度も首位の座を譲ることなく9月21日に優勝を決めた。8月には21勝をあげパリーグの月間勝利数記録を更新。
37年ぶりの90勝到達に加え、全球団から勝ち越し、得点、失点、打率、本塁打、盗塁すべてリーグトップというまさに完全優勝。
打線では1番の松井稼頭央がトリプル3を達成すると、4番アレックス・カブレラは55本塁打でMVP、上記2人と3割30本コンビを形成した5番の和田一浩、宮地、犬伏らで組んだ日替わり3番打者の活躍も目立った。
投手陣ではエース松坂が離脱するも西口文也が15勝。抑えの豊田清も38Sで防御率0.78と完璧な火消しぶり。途中加入の張やセットアッパー森慎二も大きな役割を果たした。
惜しくも100勝には届かなかったがプロ野球最高記録となる年間99勝をあげたのが1955の南海ホークス(現ソフトバンク)だ。
南海 99勝 41敗 3分 勝率.707
開幕10連勝と最高のスタートを切ったものの、西鉄(現西武)が食らいつき、最後までデットヒートに。その首位争いは夏場の2カ月間で12度も首位が入れ替わるほどの熾烈さだった。あと3試合を残した10月6日に優勝決定。
チームの主軸は2年目の宅和本司、3年目の中村大成のダブルエース。宅和は2年連続最多勝となる24勝、中村も23勝4敗の好成績でベストナインに輝いた。
野手陣では抜けた成績を残した選手こそいなかったものの4番飯田徳治、近鉄から移籍の杉山光平らを中心に勝負強いバッティングを見せたほか、名将山本一人の采配も光った。