”選手と距離が近いのがニコ生” お客様皆さんが、野球解説者【ニコ生プロ野球中継担当者に聞く#2】
みんなで盛り上がる「やきうの時間」――コメントを通じて、またネットメディアの特長を活かした独自色強い野球中継を行っているが『ニコニコ動画』『ニコニコ生放送』を運営している株式会社ドワンゴだ。ニコ生でなぜ野球中継を始めることになったのか。株式会社ドワンゴの垂澤和成氏に話を伺った。
2015/09/21
ベースボールチャンネル編集部
選手がコメントの要望や質問に応えてくれる!?
――今まで中継をやられてて一番すごい中継はなんでしょうか?
昨シーズンのパリーグのクライマックスシリーズファイナルステージですね。
実はソフトバンクが勝つと、試合終了後にニコ生用のインタビューを実施しました。
ソフトバンクの選手にも来ていただいてニコ生のお客様のコメントを見ながら、対話する形を初めて行ったんです。
選手の皆さんが「要望は何でも答えるよ!」と言ってくださって、普段とは違う姿を見せてくれたり、一発芸をやってくれました。本当に盛り上がりましたね。
――楽天の祝勝会を中継された時は田中将大投手もノリノリでしたよね。
はい。コメントは奥様のお名前だらけ(里田まい)になっていましたけど(笑)。
――選手がコメントを見て、お客様と交流してくれるというのはいいですね。
コメントを選手が読んでくれると、お客様も選手が読んでくれるんだな、となるのでコメントが増えます。それでより盛り上がるというのはありますね。
楽天の祝勝会の時に川井投手がニコ生のカメラに向かって『ニコニコの視聴者の皆さんボクもプレミアム会員の一人なんですよ!』と言ったのがキッカケで、その翌年から”プレミアム川井”とコメントに打たれるようになって、勝手に名前を付けられちゃったんですよ(笑)。
選手と身近に感じられるところが、お客様にはありますよね。プレミアム会員だったとは知らなかったって(笑)。川井選手が登板するとさらにコメントが増えますから。
――結局一人でネットで野球中継を見るならば、こういう感じでみんなで参加しているほうが、球場で友達と一緒に見ている感覚で楽しめるんでしょうね。
そうなんです。番組のコンセプトとしては、外野応援席の一部を切り取ったというようなコンセプトです。
一体となって盛り上がれるというのはニコニコのコメントならではだと思っています。
――通常のテレビ中継との作り方の違いや心掛けていることはありますか?
やはりコメント入りの視聴というのが一番の魅力だと考えていますので、たくさんの方と一緒に見ているような、感動が作り出せるようなことが大事だと思っています。
コアファンからライトファンまで、幅広いファンの方々がコメントを通して、感動をともにできるようにと、心掛けています。
後はフットワークが軽いという点もあります。
また今年のディレイ放送に関しては同時刻に複数の試合を流していますが、お客様が見たい試合を選べるという点も、ネットだからできることだと思います。
――お客様自身がもう一度見たい試合を選べられるわけですね。
ニコニコではタイムシフトという機能を使えば見逃した試合をあとから見ることができます(一部非対応番組あり)。この機能で移動日やオフシーズンに試合を見直すことが簡単にできます。
また、再放送という形で試合がなくて、寂しい思いをされているファンの方々にもできるだけ良いシーンが詰まった試合を見ていただけます。今年はその前週のベイスターズの試合を月曜日に集約して放送しています。月曜日は野球がないですから。
――マンデーニコ生ですね(笑)
そうです。月曜日に先週の試合を振り返って、火曜日以降の試合に臨む――ファンが滞留していっているというのはありますね。ベイスターズの振り返り放送は今シーズンから行っています。
最後の更新は、9月22日の予定です。