ベイスターズは、ネットの親和性が高い球団【ニコ生プロ野球中継担当者に聞く#3】
みんなで盛り上がる「やきうの時間」――コメントを通じて、またネットメディアの特長を活かした独自色強い野球中継を行っているが『ニコニコ動画』『ニコニコ生放送』を運営している株式会社ドワンゴだ。ニコ生でなぜ野球中継を始めることになったのか。株式会社ドワンゴの垂澤和成氏に話を伺った。
2015/09/22
ベースボールチャンル編集部
マナーがいい、野球ファン
――お客様の年齢層はどのような感じなんですか?
やはり20代から40代が非常に多いですね。
――ベイスターズはネットとの親和性が高い球団ですよね。
それはその通りです。いろいろな原因が考えられますが、Bクラスが長かったというのは、人気の一因だと思います。
年々応援したいというファンが増えていくというか……ネットですとネタになりやすいというのがあります。ベイスターズに関してはネット系のスレッドはすぐに立ちますよね。
梶谷がまた消えたですとか(笑)ファンの方に野球を楽しむ土壌があると思うので『やきうの時間だあああ』で始まって先頭打者に四球を出すと『挨拶がわりのフォアボール』とコメントが入ったりします。『じゃあ帰るわ』とコメントすると、一人実況の大前さんが『もう少々お付き合いください』と話すわけですよ(笑)
お客様は若い方が多いので、ノリの良さはありますよね。
――ニコ生は、さまざまなジャンルを取り扱っていますが、野球ならではの特徴を感じることはありますか?
インターネットなので若い方のコメントが多いですが、野球中継に関してマナーがいいと言ったらおかしいかもしれませんが、通常のインターネットの書き込みに比べると選手に対する厳しいコメントが少ないです。
選手に対してのリスペクトもコメントを通じて感じます。
コメントで選手に聞きたいことを聞けるネットヒーローインタビューを行った時、インタビュー前で選手を待っている時間に『お前ら余所行きの用意をしろ!俺は取り敢えず服を着た』みたいなコメントもありました(笑)。選手の気分を害したくないという気持ちがお客様のほうにあるんでしょうね。
――それは面白いですね。
ベイスターズ戦は試合が終わってから1時間後に再放送を流していますが、応援してるチームが気持ち良く勝った時には『二次会どうする?』というコメントが流れるんですよ。
二次会というのは再放送のことで、もう一回噛みしめたいと(笑)。結果がわかっているのに、みんな盛り上がってますね。二次会でも累計で番組来場者3万人くらいになりますし、コメントも1万件はいきます。
その時に初めて見る方は『ネタバレやめてね』とコメントを書いていますし、それに対して皆さんネタバレも進んでやらないですからね。そこもすごく行儀がいいと思います。
――生放送の場合コメントはどれほど集まるのでしょうか?
球団によってわかれますね。ベイスターズ戦の場合、多い時で1試合30万人までいくこともあります。
ベイスターズに関しては別格にコメント数が多いです。