東京ローカル地上波TVのホークス野球中継は、「非・地域密着」型の地方球団ファンを増やす入口だ【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#12】
福岡ソフトバンクホークスは、2007年からTOKYO-MXにて『STRONG!ホークス中継』を行っている。「地域密着」は、今やプロ野球の経営において当たり前といわれる時代だが、ホークスのこういった取り組みは、そのさらに先を行くものではないだろうか。
2015/09/19
ホークスの取り組みは「ローカリズムの流行」の先駆け
福岡ソフトバンクホークスが2年連続17度目のリーグ優勝を決めた。9月17日の優勝決定はパリーグ史上最速だそうである。127試合85勝38敗4分だ(優勝決定の17日現在)。貯金47はちょっともう頭くらくらする。
開幕前からオリックスと並んで戦力の充実が伝えられていた。
懸念材料に挙げられていたのは、むしろ「日本一のチームを引き継いだ新人監督」であった工藤公康さんだ。が、杞憂であった。
重圧をはね返し、最高の結果に導いた手腕は高く評価されるべきだ。ホークスファンの皆さん、優勝おめでとうございます。
で、今回はちょっと趣向を変えて「TOKYO-MXが『STRONG!ホークス中継』をやってるインパクト」について書きたいと思いたった。
北海道のファイターズファンはTOKYO-MXのイメージ自体があまりないのかもしれない。東京ローカルの地上波TVだ。エフエム東京(TOKYO FM)の関連企業であることを僕も今、知った。有名なのはマツコ・デラックスを世に送り出した『5時に夢中!』という看板番組だな。(HTBの『水曜どうでしょう』を持ち出すまでもなく)今はキー局よりローカル局のほうが断然、攻めている。
たぶん『STRONG!ホークス野球中継』もチャレンジなんだと思う。
九州・福岡の球団を、東京のローカル地上波が生中継で後押しする。もちろんソフトバンク本社が番組枠を買ったのだ。福岡ソフトバンクホークスは(九州出身の選手を意欲的に入団させる等)「地域密着」の路線だ。もちろんメディア戦略も九州メディアを最重点に据えている。だけど、ちゃんと東京にも布石を打ってるんだな。『STRONG!ホークス野球中継』は2007年スタートだから、最初の頃、小学生だった子がハタチくらいになっている(!)。