コンセプトは「笑顔輝くボールパークへ」 オリックス観客動員が右肩上がりの理由【どら増田のオリ熱コラム #57】
今季成績は最下位に甘んじているが、球団はさまざまな企画を催し、観客動員数は伸びている。『ボールパーク構想』へ――選手・スタッフ一丸となって、お客様をおもてなしするためにさまざまな努力を行った結果でもある。
2015/09/24
ベースボールチャンネル編集部
さらなるボールパークへ
今季、オリックスの主催試合の観客動員数が増えていることは、当コラムでたびたび触れてきた。
本拠地である京セラドーム大阪では3度も36,154人の超満員札止めを記録。
8月14日にはほっともっとフィールド神戸でも34,989人を動員し、同球場の動員記録(実数発表以降)を5年振りに更新。また交流戦の阪神3連戦では3連戦の動員記録も更新している。
9月16日、試合取材で京セラドーム大阪へ足を運ぶと、ちょうど同日に球場内の会議室で、今シーズン最後となる球場スタッフの勉強会が行われていた。
この勉強会は『ボールパーク構想』をうたうオリックス球団が来場ファンの満足度を高めることを目的として2009年にスタートさせ、外部講師を招いて毎月1回実施しているという。
7年目となる今シーズンは、勉強会の中で決まった合言葉「笑顔輝くボールパークへ」のもと、球場で働くスタッフと球団職員全員が「HAPPY SMILE」バッチを身につけて、来場したファンがまた来たいと思う、球場づくりを心掛けていたそうだ。
勉強会の効果について球団の担当者は「参加者それぞれが接客においてスキルアップしたのはもちろんですが、案内係員や警備員、飲食売店の店員など、担当業務を超えてスタッフの一体感が培われたことが大きい。スタッフの笑顔でご来場のファンの皆さんにも笑顔になっていただこうと、全員が気持ちをひとつにして働くことができました」と語る。
驚かされたことがある。
表彰式後に実施された懇親会には、球団公式ダンス&ヴォーカルユニットBsGirlsもこの勉強会に参加していたのだ。
BsGirlsのパフォーマーCHALさんは「仕事の内容は違いますが、球場で働く仲間たちとお客様との接し方などについてディスカッションをすると、いろんなことに気づかされたり、本当に勉強になります。私たちのパフォーマンスにも勉強会の効果は表れていると思います」と感想を口にしていた。
懇親会の最後に挨拶に立った湊通夫オリックス野球クラブ(株)専務取締役事業本部長兼(株)大阪シティドーム代表取締役社長は「球団と球場、そしてそこで働くすべてのスタッフが一体化してこそ、よりよいサービスが提供できると 思っています。業務内容や店舗が違ってもファンの皆様のことを第一に考え、これからも気持ちをひとつにしてお客様に感動と満足を感じていただけるような球場にしていきましょう」と全スタッフに向けて力強く語り、労うだけではなく、さらなるサービス向上を促した。