ヤクルト・雄平(高井雄平)、今季限りでの現役引退を発表 3割打者への転身した元150キロ左腕「家族に『ありがとう』を言いたい」
2021/09/29
東京ヤクルトスワローズは29日、雄平(高井雄平)外野手が今季限りで現役を引退すると発表した。
雄平は、最速150キロ超えの剛腕として、東北高から2002年ドラフト1位でヤクルトに入団。将来を嘱望された左腕は1年目に、27試合(102回)に登板して5勝をマークし、潜在能力の高さを見せつけた。だが、投手生活は制球難に苦しみ、2006年以降はリリーフに配置転換。2007年にチーム最多の52試合に登板したが、08、09年と1試合ずつの登板に終わり野手転向を決めた。
野手としては、10年にファームで地力をつけると、登録名を「雄平」として迎えた翌11年にはイースタン・リーグで規定打者の最高打率(.330)をマークした。12年には一軍で47試合に出場して台頭すると、2014年にレギュラーに定着。141試合に出場し、打率.316、23本塁打、90打点、10盗塁の成績で、ベストナインを獲得した。
18年には、125試合に出場してキャリアハイとなる打率.318を記録。19年もレギュラーとして活躍したが、20年に出場機会が激減し43試合の出場にとどまると、今季はここまで一軍での出場はなかった。
通算成績は9月28日までの時点で、投手として、144試合(297回1/3)に登板し、18勝19敗1セーブ17ホールド、265奪三振、防御率4.96。打撃成績は968試合に出場し(投手時代含む)、打率.291、881安打、66本塁打、386打点、41盗塁、OPS.748(出塁率.335+長打率.413)となっている。
◇雄平のコメント
「ヤクルト球団には、高校を卒業して19年間という長い間お世話になり、プロ野球選手として素晴らしい経験をさせていただきました。ここまでやって来られたのは、これまで携わっていただいた、監督・コーチやチームメイト、球団関係の皆様、応援していただいた皆さんのお陰です。特にファンの皆さんの温かい応援は力となり励みにもなりました。そして、最後に家族に『ありがとう』を言いたいです。思い返すと沢山の思い出が蘇りますが、中でも2015年、サヨナラヒットで優勝を決めた事が、1番印象に残っています。多くの方々に支えていただき、19年間のプロ野球生活を過ごすことができました。ありがとうございました」