千葉ロッテ、戦力外通告選手たちへ――たとえ新天地へ行っても、僕らは全力で応援する!!
浦和マリーンズが、ファーム日本選手権で2年ぶり4度目の日本一に輝いた翌日、千葉ロッテ球団からは7選手への戦力外通告が粛々と発表された。〝結果〟を残せなければ、淘汰される――それがプロの宿命とはいえ、ファンならばその〝現実〟には、やはり言いようのない寂しさも感じるもの。そこで今回は、ドラフト直前で新戦力への期待感も入りまじるなか、あえてチームを去る選手たちに手向けのコラムを書いてみたい。
2014/10/21
各選手への思いはあれど、致し方なしの人選
目下、マリーンズファンの最大の関心事と言えば、やはり「FAに揺れるエース成瀬が去るか否か」だろうが、この件に関してはコトの次第がハッキリしてから、あらためて書くとして、今回のお題は「去る」ことがすでに決まっている戦力外通告を受けた選手たちについて。
『千葉ロッテマリーンズあるある』を書いたことで、せっかく、この「ベースボールチャンネル」に声をかけてもらったのだから、ここは職権を最大限に濫用させてもらって、メジャーなスポーツ各紙では決して字数を割いてもらえない我らが千葉ロッテ戦士たちの〝最期〟を、ここぞとばかりに振りかえっておきたい。
さて、このオフ、チームから戦力外通告を受けたG.G.佐藤、塀内久雄、荻野忠寛、神戸拓光、岸敬祐、藤谷周平、角晃多(年齢順)の7人は、残念ながら、ここ数年の成績からすれば、いずれも解雇はやむなし――各々への思い入れの強弱・温度差はあっても、総じてみれば〝残当〟というのが正直なところではあるだろう。
なにしろ、例の里崎引退試合でも好守を連発するなど、1軍でも存在感を発揮しつつある高濱卓也らの若手と塀内とを天秤にかければ、若くて伸びしろのあるほうを残すのは当然だし、すでに外野手&1塁手が飽和状態の現状では、神戸が活躍できる余地もほぼ皆無。投手陣の顔ぶれにしたって、思わず「そんなご無体な!」と言いたくなる大量解雇となった横浜DeNAなどと比べても、切ないが納得はいく、というのが実情だ。
とはいえ、99年ドラフト組の塀内は、年齢は違えど、清水直行らとも同期の数少ない生え抜きスーパーサブとして、ファンからの人気は抜群だったし、小林雅英の抜けた08年などは、その活躍なくしてはシーズンを語れないほど〝ミスター・ゼロ〟荻野の存在感は格別だった。僕らにとって彼らは、戦力外を伝えるほんの数行のニュース記事のなかにちょこっと名前が載って終わりの選手などでは断じてなかったことは間違いない。
もちろん、地元・千葉で「きもてぃー!」の雄叫びをあげたG.G.の再ブレイクや、応援だけでも「球場に来てよかった」と思えた神戸の覚醒。年齢的にはまだポテンシャルはありそうな角や、かのジョニーの“54”を受け継いだ藤谷、荻野貴の後輩でもある岸の1軍昇格にも、少なからず期待を寄せてはいたはずだ。
だからこそ、「G.G.佐藤ほか6人」的な扱いは忍びないし、せめてこのコラムだけでも、マリーンズファンにしか届かなくてもいいから、彼らの足跡に思いを馳せたいと思うのだ。