阪神の成績に大きく影響。マートン、バース、グリーンウェル……明暗分かれる外国人選手
昨年は助っ人4選手の大活躍でリーグ優勝した阪神だが、今年はマートン・ゴメスの野手陣が結果を出せず、V逸の要因にもなった。シーズンを終えて、セリーグのシーズン安打数記録保持者のマートンの退団が決定的に。優勝時は必ずと言ってもいいほど、外国人選手がチームの勝利に貢献した。一方で成績低迷時には「バースの再来」といわれながらも期待を裏切った外国人選手が多い。
2015/10/18
マートンは阪神史上に残る優良外国人選手の一人
10月12日、東京ドームでのジャイアンツとのクライマックスファーストステージに敗れ、阪神の2015年が終わった。シーズン終了とともに6年間で1020本の安打を放ったマット・マートンの退団はほぼ決定的と報じられ、ゴメスの去就も不透明だ。2年連続セーブ王の呉昇桓にもメジャー挑戦の噂が出ている。
阪神が躍進するシーズンは、外国人選手が大きな働きを見せてきた。14年の日本シリーズ進出はマートン、ゴメス、呉昇桓、メッセンジャーの外国人カルテットの活躍なしには語れず、03、05年のリーグ優勝にはアリアス、シーツ、ムーア、ウィリアムスらが貢献した。古くはバッキー、バースらがチームの屋台骨を担ってきた。
今季は期待を裏切ったもののマートンが阪神屈指の優良外国人選手であることに異論のあるファンはいないだろう。入団1年目の2010年にプロ野球最多記録(当時)となる214安打を記録するなど安打製造機として大活躍。在籍6年間で首位打者1度、最多安打3回をマークしている。近年はトラブルもあったものの、非常にまじめな性格でファンからも愛された。
10年入団 832試合 打率.310(3287-1020) 77本 417打点 OPS.789
阪神の外国人選手として絶対に外せないのが「神様仏様バース様」と呼ばれたランディ・バース。1985年に.350 54本 134打点の成績で打撃タイトルを独占し、日本一に貢献。シーズンと日本シリーズの両方でMVPも獲得した。同年のバックスクリーン3連発はあまりにも有名だ。翌86年も2年連続で三冠王を達成、シーズン打率の日本記録も保持と球史に残る大打者だっただけに、退団の経緯には悔いが残る。
83年入団 832試合 打率.337(2208-743) 202本 486打点 OPS1.078