名球会員4名。山本昌、谷繁ら名選手が引退の2015年 過去の引退イヤーは?
名球会に入っている4選手を筆頭に、多くの大物選手が引退する今年。金田正一、稲尾和久が引退を決めた69年、山田、東尾、福本の同期入団3選手がともにグラウンドを去った1988年など過去にも引退イヤーと呼ばれるような年があった。
2015/10/04
81年・84年にも200勝、2000本安打達成者4人が引退
2015年は多くの大物がグラウンドを去ることになる。
NPB史上最年長出場記録を持つ「レジェンド」山本昌を筆頭に、通算試合出場数1位の谷繁元信、名球会の和田一浩と小笠原道大、他にも谷佳知や西口文也、中嶋聡、斎藤隆ら現時点で発表されているだけでも名前をあげればきりがないほどだ。
名球会入りしている選手だけでも歴代最多タイとなる4人、すでに引退を発表している全選手の勝ち星、安打数を合計すればそれぞれ700勝、10000安打を上回る。
時代の転換期と呼ぶべき今年だが、長いプロ野球の歴史では過去にも同じように多くの大物選手たちが引退していった年があった。
特に印象的だったのが1988年だ。
この年は通算284勝をあげた「不世出のサブマリン」山田久志、251勝の東尾修両投手に加え、最終戦のあいさつの際に当時の阪急上田利治監督が間違えて「去る山田、そして福本」と語ってしまったために現役を続けるつもりでいた通算1065盗塁の「世界の福本」も引退を決断。ともに1968年に入団した3人の名球会員たちに加え、本塁打王3回の掛布雅之(阪神)やノーノー未遂2回の仁科時成(ロッテ)ら他にも多くの名選手がユニフォームを脱いだ。
今年と並ぶ4人の200勝、2000本安打達成者が引退を決めたのが81年と84年。
84年は江夏豊を筆頭に、カミソリシュートで知られる平松政次、山崎裕之、藤田平の4選手に加え「ホームランアーティスト」田淵幸一や稲葉光雄らが引退。江夏は84年に引退、翌年メジャー挑戦をめざしブリュワーズの春季キャンプに参加するも、契約を勝ち取ることはできず19年の野球生活に幕を閉じた。
81年には3085安打の張本勲、「18歳の4番打者」土井正博、松原誠、「赤い手袋」柴田勲、2000本安打の大台を超えた4人の大打者が引退。王貞治、野村克也、高木守道と球界を代表する3選手が去った80年と併せて打者の世代交代を象徴する年となった。