2010年の流れに? 5年ぶりのゴールデンイヤーへ。ロッテ、下剋上アゲインとなるか
パリーグクライマックスシリーズの進出争い。残り1枠を勝ち取ったのはロッテだった。5年に一度のゴールデンイヤーと言われているが、プレーオフ導入後、ロッテのポストシーズンの勝率は驚異的だ。
2015/10/05
過去ファーストステージでの敗退はなし
千葉ロッテマリーンズは4日、北海道日本ハムファイターズを5-3で下した。4日時点で71勝69敗1分とし残り2試合を残し、69勝69敗5分でシーズンを終わった埼玉西武ライオンズを振り切って、2年ぶりのクライマックスシリーズへの出場を決めた。
クライマックスシリーズの前身であるプレーオフがパリーグで導入されて12シーズン目。
過去にロッテは2005年、2007年、2010年、2013年と4回出場を果たしている。
(2005年はプレーオフ勝者がリーグ優勝扱いとなり、公式戦は2位だったがロッテがパリーグ優勝ということになる)
そのうち2005年、2010年と2回日本シリーズに進出し日本一に輝いた。
今年は、5年に一度のゴールデンイヤーともメディアやファンの中では取り上げられており、下剋上アゲインを狙っている。
4度のプレーオフ、クライマックスシリーズ、日本シリーズの勝敗は通算26勝16敗、ファーストステージに限れば8勝2敗だ。
ポストシーズンでめっぽう強い。「下剋上のロッテ」と言われる所以だ。
なぜここまで強いのだろうか。一つは、シーズン終盤からチームの戦力に加わる選手が出現してくる点だ。
その代表例がリリーフの内竜也だ。
手術の繰り返しで今季も7月まで登板できなかったが、8月からはセットアッパーとして活躍。西野骨折後はクローザーを任され、その期待に応えている。
内はポストシーズンに進出した2010年、2013年もシーズン終盤から活躍した。この3シーズンの9、10月の成績は40回1/3を投げて自責点5、防御率1.12という驚異的な数字だ。こういう「季節労働者」的な選手がいるのが強い。
過去2度の日本一を知るベテランがチームを支えているのも強みだろう。
2005年のロッテの主軸には今江敏晃(ベストナイン)、福浦和也(ゴールデングラブ)、サブロー(ゴールデングラブ)がいた。3選手は2007年(3人ともゴールデングラブ)、2010年(福浦和也がベストナイン)も経験し、今年も怪我や不振に悩まされつつも若返りを図っているチームを支えている。
清田育宏、角中勝也、鈴木大地など新しい力が台頭しているが、「下剋上」を何度も演じてきたベテラン勢が健在で、しかも大一番で活躍することでチームを盛り上げている。
事実、クライマックスシリーズ進出が懸かった4日のファイターズ戦でも、2点ビハインドから福浦のタイムリー、サブローの2点タイムリーで逆転に成功し、最後は今江が追加点となるタイムリーを放った。
ファンもチームも、「このパターンにはまったら大丈夫」という雰囲気が自然に作り上げられているのだろう。