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プロ初勝利、ファームタイトル2冠に自信。木村優太、新球シュートで飛躍を誓う2016年【マリーンズ浦和ファーム通信#8】

一軍での活躍を夢見て、日々二軍の浦和球場で汗を流す選手を、マリーンズ広報がクローズアップする連載『マリーンズ浦和ファーム通信』。第5回目は、今季イースタンリーグで木村優太投手だ。

2015/10/07

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千葉ロッテマリーンズ



応援してくれる人たちのために

 10月4日には宮崎県で行われるフェニックスリーグに参加。新たなシーズンに向けて実戦を重ねている。もっともっと勝たないといけない。それは誰よりもわかっている。だからこそ今年、ファームで見に付けた新球にさらに磨きをかけ、一軍首脳陣にアピールをするつもりだ。

 沢山の白星を届けたい人がいる。
 プロ初勝利のウイニングボールが大切に保管してあるその横には、木村が19歳の時に脳梗塞で他界した母の遺影が置かれている。プロ入りした姿も、孫の顔も見ることなくこの世を去った母。そんな母にもっともっと活躍している姿を見せたいと思っている。

「社会人1年目の秋でした。野球部のマネージャーから悲報を聞かされて、誰もいない室内練習場で一人、号泣したのを覚えています。母は朝から晩までずっと仕事をしていた。働きすぎだったのかなあ……」

 母の優しかった顔を思い出すように懐かしそうに語った。決して裕福ではない家庭で5人の子どもを育てるために一生懸命、働いていた母。そんな母は木村がプロ入りすることを誰よりも楽しみにしていた。父には「プロに入ったら近くに住みたい。投げる姿を見たいから」と話していたということを他界後に初めて聞かされた。そんな母に捧げたプロ初勝利。この手ごたえは、絶対に2016年に大きな花として咲かせるつもりだ。

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「自分の人生の過程でマイナスなことはないと思っている。とにかく前に進むしかない。後ろを向いてもなにもいい事はない。これからも後悔しないように毎日、前を向いてしっかりと過ごしていきたい」

 新たなシーズンに向けた歩みはもう始まっている。来年はプロ初勝利のウイニングボールの横にどんどんボールを飾っていく。ここまで歯を食いしばり、我慢し、努力してきた積み重ねを結果として出す。その確かな手ごたえは掴んでいる。

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