都市対抗でドラフト指名組をチェック。水野と上川畑にレギュラーのチャンスあり【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#162】
今年のドラフトでファイターズは3位に水野達稀(JR四国)を、9位の上川畑大悟(NTT東日本)の2人の社会人内野手を指名した。ともに先日まで行われた都市対抗野球に出場、1年目から一軍の戦力としてぜひ活躍してほしい選手たちだ。
2021/12/11
バッティングが持ち味の水野
都市対抗が終わったらもうすっかり年の瀬である。今年は五輪の日程調整で11月28日~12月9日の晩秋、いや師走決戦(?)であった。何しろ開幕の11月28日というのは日本シリーズ終了の翌日だ。会場の東京ドームもつい先日、アダム・ジョーンズがホームランかっ飛ばした余韻が漂っていた。もう、野球ファンは息つくヒマもなく、日本シリーズ→都市対抗へとなだれ込んだ。普段と違ってNPBは全日程終了してるから、ひいきのプロ野球チーム(僕の場合はファイターズ)を気にすることなく大会に集中できる。
というわけで第92回都市対抗野球大会は久々にじっくり楽しんだ。Jスポーツの生中継や「都市対抗野球ダイジェスト」は欠かさずチェックし、東京ドームのバルコニー席にも度々足を運んだ。有難いことにドーム球場だから日本シリーズ第6戦のほっともっとのように凍てつかない。決勝戦まで見に行っちゃったもんなぁ。東京ガス初優勝おめでとう。帰り道、つい亡くなった父と行った第67回大会決勝戦(和光市・本田技研優勝。入来祐作が橋戸賞)のことを思い出したりしたなぁ。
今大会はファイターズファンとして非常に張り合いのあった大会で、ドラフト3位水野達稀(JR四国)が四国銀行の補強選手として、ドラフト9位の上川畑大悟がNTT東日本の正遊撃手として、それぞれ出場したのだ。ファイターズはエラー多発の内野守備に業を煮やし(?)、珍しく社会人内野手を2人指名していた。その2人が生で見られるのだ。行くでしょう、そんなもん。だって東京ドームへ行けば、もれなく「オレなんか水野と上川畑は社会人の頃から見てるからなぁ」という自慢のタネがついてくる。
やっぱり見逃したくないから1回戦を見に行く。ゆったり構えていて万が一、1回戦敗退したら目も当てられない。大会2日目、伯和ビクトリーズ×四国銀行。水野達稀は3番セカンドスタメンだった。データを見ると170センチ、71キロと小柄な選手だ。双眼鏡で確認したが、確かに杉谷拳士くらいのサイズに見える。
ただ小柄に騙されたら痛い目に遭う。水野は目標とする選手が「吉田正尚」だ。バッティングが看板の選手なのだ。この試合、水野はノーヒットに終わったが、バッティングは確かにいい間があって、軸がブレない。なるほど打てそうな選手だなぁとニヤニヤしてしまった。
セカンド守備が見られたのもよかった。簡単なゴロを3つほどさばいただけだったが、あぁ、身のこなしが本職の内野手だなぁと思う。ここら辺が即戦力の社会人のありがたいところで、ある程度仕上がってるのだ。ファイターズの構想がセカンドなのかショートなのかわからないが、プロでプレーしてる姿がパッとイメージできる選手だ。ただ残念だったのは四国銀行が1回戦で姿を消してしまったことだ。もっと見たかったなぁ。後日、入団発表が行われ、ファイターズでの背番号が「43」と決まった。