苦手な投手を作らず。トリプルスリー達成、ソフトバンク柳田のお得意様は?
ホークス連覇の中心選手として活躍した柳田悠岐。パリーグでは2002年以来のトリプルスリーを達成した。シーズン終盤に死球で欠場が続いたが、クライマックスシリーズファイナルステージでは、柳田の活躍は必須条件だ。
2015/10/10
足も武器の一つだけに、怪我の影響が心配
しかし、柳田はリーグ2位34盗塁を記録し、足でも我々を魅了した。そこで盗塁成績を確認してみた。
同一投手からの複数企図(最多は2企図)は、ディクソン、金子、岸田のオリックス勢、岡本洋、牧田の西武勢、ロッテの涌井と合計6人を数えた。
この中で2企図2盗塁で失敗なしだった対戦は涌井を除く5投手になった。
中でも注目すべきは西武・牧田和久からの2盗塁だ。一般にクイックは1.2秒以内が目安とされる中、1.0秒台を叩き出すこともある高速クイックの持ち主。なかなか走りづらい相手から6月23日、6月29日、いずれも初回2死1塁から二盗を陥れている。
手元のストップウォッチでこの時の牧田のクイックを測ってみたが、いずれも1.2秒台。高速というわけではなかったが、合格ラインのクイックだ。さらに6月23日のマスクを被っていたのは強肩で鳴らす炭谷だった。
柳田は炭谷がマスクを被る時に失敗なしの5盗塁を決めている。
昨年も4企図3盗塁。2年連続で強肩の炭谷から高い確率で盗塁を成功させている。
走攻で言えば、涌井の他に、16打数6安打1本塁打の打率.375に加えて、2企図2盗塁と足でも決めた牧田との対戦も、柳田にとって最大のお得意様になった。