93年同様貧打線の巨人。得点数リーグ4位以下のチームCS突破は3度のみ
チーム打率リーグワーストと低迷、93年と並ぶ球団史上最弱打線となった今年のジャイアンツ。得点数4位以下のチームがクライマックスシリーズ(以下CS)を制したケースは少なく、短期決戦では苦戦が予想される。
2015/10/10
得点力がないとCS突破は厳しい?
打線の不振を補うかのように2015年は投手陣が奮闘、菅野、マイコラスのダブルエースに加え、ルーキーの高木勇人らの活躍もあり12球団最少の448失点と鉄壁の守りでクライマックスシリーズ進出を果たした巨人だが、気になるデータもある。
セ・パ合わせて過去19度のCS中、得点数リーグ4位以下のチームが勝ち進んだのは2007年の日本ハム、10、11年の中日のみとわずか3度だけ。短期決戦は投手陣が出来を左右すると言われるが、最低限の攻撃力がないと厳しいということだろう。
当時の日本ハムと中日に共通するのが強力な救援陣を擁していたということ。日本ハムでは武田久&マイケル中村コンビがリーグ優勝に大きく貢献、中日も浅尾―岩瀬の鉄板リレーに加え、高橋聡や鈴木、小林正ら豊富なリリーフ陣で少ないリードを守り抜いてきた。一発勝負の短期決戦で強力なブルペンが相手チームに与えるプレッシャーは計り知れない。
巨人には36セーブ、防御率1.32の澤村という優れたクローザーこそいるものの、そこまでつなぐ山口、マシソンのダブルセットアッパーは2人で13敗を喫しており、全般の信頼というまでには至らない。
2013年以来の日本シリーズ進出へは、打線の奮起とあわせて、山口&マシソンコンビのフル回転がカギとなりそうだ。