野球賭博問題に、米メディア「システムに誤り。コンプライアンスのチェック機能強化」を提言
日本プロ野球は、いよいよポストシーズンが始まったが、先日突如巨人の福田選手の野球賭博問題が発覚した。現在、巨人・NPBが再発防止と全容解明の調査を行っているが、海を越えたアメリカでも話題になっている。
2015/10/12
システムの何かが誤っていた
海の向こう側でも、日本プロ野球界で起こった不祥事は驚きをもって受け止められている。
米スポーツ専門局『ESPN』は8日(日本時間9日)に放送された情報番組「スポーツセンター」で、巨人選手が関わったプロ野球賭博問題をトピックスとして取り上げた。
ちなみに同番組のアンカーは次のように述べていた。
「日本球界で信じられないような問題が起こった。自ら所属する球団の試合も賭けの対象となるギャンブルを1人の選手が行っていたのだ。読売ジャイアンツをはじめ他球団及びNPBの面々は大きな衝撃を受けているが、これをターニングポイントとしなければいけない。システムの『何か』が誤っていたからこそ、この問題は起こるべくして起こったのだ。その『何か』を見つけ、反省材料にして前に進むべきである」
『何か』というのは、コンプライアンスに関するチェック機能についてだ。
番組内では続けて、「現在NPBを筆頭とした日本プロ野球界が行っているコンプライアンスのチェック方法とは比較にならないほどに(MLBのそれは)上を行っている」と解説していた。
メジャーリーグ機構(MLB)も過去に1989年、当時レッズの監督を務めていたピート・ローズ氏が野球賭博に関わっていた問題の発覚により、窮地に立たされた苦い過去がある。
それを踏まえ、以降は全球団に複数人の「コンプライアンス委員」を常設し、自軍の所属選手並びにスタッフ、関係者に監視の目を常に光らせている。毎年必ずMLBで数日間にわたる厳しいコンプライアンス講習を受けている各球団の同委員たちは、シーズン開幕前に必ず所属選手らにコンプライアンス厳守を徹底させるべく個人面談まで行っているという。
NPBも既存の調査委員会が独自調査を行っているが、今後の防止策の一環としてコンプライアンスに関するチェック機能強化についても検討すべきかもしれない。