ロッテの下剋上あるか? CSファイナルパは、2戦目までの戦いに注目【野口寿浩の眼】
パリーグのクライマックス・シリーズ(CS)は、シーズン終盤に怒涛の快進撃を見せ、3位に食い込んだロッテが勢いそのままに日本ハムを下し、ファイナルステージへと進出した。解説者・野口寿浩氏の目にCSファーストステージはどのように映ったのか? さらに、ファイナルステージの展望についても聞いてみた。
2015/10/14
第1戦の大谷攻略で形勢逆転
初戦で日本ハムのエース・大谷翔平を攻略し、形勢が一気に逆転しました。
ロッテは涌井秀章がシーズン最終戦に登板したため、CS初戦はおろか、第3戦まで投げられない状況でした。でも、初戦に勝ったことで満を持して涌井を第3戦にもってこられた。その余裕がいい流れを生んだように思います。
一方、敗れた日本ハムですが、「初戦は大谷で勝つ」とある程度計算していたと思うんです。それが3回途中5失点とまさかの展開になり、チーム全体に焦りが生じてしまった。
それにしてもロッテは、今江敏晃や福浦和也をはじめ、短期決戦になると力を発揮する選手が多いですよね。もちろん、シーズン3位だからこそ、無欲で戦えるというメリットはあると思うのですが、しっかり結果を残す。あらためて選手のたくましさを感じました。
次はCSファイナルステージで昨年の覇者・ソフトバンクと対戦するわけですが、さすがに「勢い」だけで勝てる相手ではありません。
投打とも戦力が充実していますし、柳田悠岐のケガの回復具合が思わしくないようですが、2013年に首位打者を獲得した長谷川勇也もいますし、2年目の成長株・上林誠知もいる。柳田ほどの成績は期待できませんが、大きな穴にはならないような気がします。