接戦を制して勝ち上がったロッテと巨人。ファーストステージの勝因と敗因
ファーストステージは、2位の巨人と、3位のロッテがファイナルステージへ進出した。勝敗を分けた部分はどこにあったのだろうか。
2015/10/13
巨人と阪神の勝敗を分けた、リリーフ陣
■巨人の勝因 1番、立岡宗一郎の存在
巨人は2試合で1回に先制点を挙げた。
いずれも立岡宗一郎の三塁打が足がかりだった。
立岡は初回に3打数3安打。10割の出塁率だった。短期決戦では、シリーズ初戦、初回など「頭」がとにかく大事だ。先頭打者で機先を制したといえる。
そのチャンスを得点につなげ、東京ドームで相性の悪い(2勝11敗)の阪神へプレッシャーをかけた。
坂本、阿部、長野ら主力選手が要所で1本出たことや、マシソン、山口、澤村らと頼れるリリーフ陣の存在も大きかった。
■阪神の敗因 絶対的な救援投手の不在
3試合の5回までの得点の合計は、阪神が4点、巨人が3点。藤浪、メッセンジャー、能見ら先発陣も責任を果たした。
互いに得点機が少なく、阪神と巨人はほぼ互角だった。
しかし6回以降の得点をみると阪神が3点に対して、巨人が5点だ。
シーズン終盤、クローザーの呉昇桓が離脱し、セットアッパーの福原忍、安藤優也が調子を落とす中で、阪神は絶対的な信頼を寄せる救援投手がいないままシリーズに突入した。絶対的な守護神の呉が抜けたために、終盤の投手起用に狂いが生じたのは事実だ。
先発の岩田を救援に回したが、裏目に出た。
短期決戦では救援投手の役割が大きい。阪神は、中盤以降の競り合いで巨人に負けたのだ。
ファイナルステージは、優勝チームに1勝分のアドバンテージがある。最初からハンデがある中で、ともに2勝1敗で勝ち上がった両チームはどんな戦いをするだろうか。