CSファイナルステージはリーグVチームが有利。カギは初戦【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は14日から始まるクライマックスシリーズファイナルステージについてだ。
2015/10/14
アドバンテージがある中で勝利したのは、ロッテと阪神のみ
14日からクライマックスシリーズのファイナルステージが始まる。今年はソフトバンク対ロッテ、ヤクルト対巨人の2カードだ。
2004年パリーグで導入されたプレーオフからの、ファイナルステージの勝敗を見ていこう。リーグ優勝チームとファーストステージの勝ち上りチームの勝敗だ。
2007年までは優勝チームも挑戦者もほぼ互角だったが、2008年に優勝チームにアドバンテージの1勝が付与されるようになってから、両リーグ合わせて14回の対戦で、挑戦者が勝ったのは2回しかない。
圧倒的に優勝チームが有利なのだ。
2008年以降は、アドバンテージの1勝を抜きにしても、セ・パ両リーグともに優勝チームが勝ち越している。
1勝のアドバンテージが心理的な余裕につながるのかもしれない。本拠地開催の有利さも大きいと思われる。
いずれにせよ初戦が非常に重要だ。1勝のアドバンテージがある中でファイナルステージを勝ち上がったのは、2010年のロッテと、2014年の阪神のみ。両チームとも初戦を制している。
初戦で五分に戻すか、はたまたリーグ優勝チームの2勝目となるか。初戦の勝敗によって、ファイナルステージを制するといっても過言ではない。