CSファイナルステージはリーグVチームが有利。カギは初戦【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』（イーストプレス刊）の著者でもある広尾晃氏。当ＷＥＢサイトでは、ＭＬＢとＮＰＢの記録をテーマに、週２回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は14日から始まるクライマックスシリーズファイナルステージについてだ。
2015/10/14
どちらもレギュラーシーズン終盤から好調
続いてセリーグだ。
レギュラーシーズン終盤からファーストステージの星取表。
ヤクルトは終盤、8勝3敗。優勝決定後も好調を維持した。
巨人も、ポストシーズン進出決定後も手綱を緩めなかった。ファーストステージも含め10勝3敗。勢いでは互角と言えよう。
ヤクルトの9日間の試合のない日が「休養」になるか「空白」になるかが、勝負の分かれ目になりそうだ。
タイトルホルダー3人のヤクルトが実力発揮なるか。巨人は阿部と坂本
次に打撃成績を見てみよう。
ヤクルトは山田哲人、川端慎吾らタイトルホルダーが好調を維持していた。実戦から遠のくことで、これがどう変化するか。不振だったバレンティンは、宮崎で行われている若手の教育リーグ、フェニックスリーグで実戦経験を積んだ。場外弾も打つなど調子を取り戻している。
貧打が続いていた巨人は、ファーストステージで打線の状態が上向きになりつつある。不振だった立岡宗一郎が3連戦で大活躍をしたほか、長野、片岡、亀井が好調。さらに井端、高橋由伸といったベテランが、勝負強さを発揮している。
あとはやはり坂本と阿部の打棒にかかっているといえよう。
投手陣はほぼ互角か
投手成績はどうだろうか。
ヤクルトは投手陣もほぼ好調を維持したままシーズン終了を迎えた。秋吉、オンドルセク、ロマン、バーネットという自慢の救援陣も健在だ。
巨人はマイコラス、ポレダの両外国人が好調。菅野にやや不安が残るが救援陣も元気だ。
ヤクルトと巨人の対戦成績は、ヤクルトの12勝13敗。互角だ。巨人は敵地神宮で戦うが、同じ東京を本拠地とするチーム同士。条件的にも互角だろう。
ヤクルトは強力打線が機能するか。早めに得点をあげて秋吉、ロマン、オンドルセク、バーネットのリリーフ陣で逃げ切りたい。
巨人は現状の打線では得点力はあまり期待できない。投手陣がいかに踏ん張り、接戦をモノにできるかがポイントになりそうだ。