超一流選手なのに引き立て役? 記憶に残る「伝説の名場面」の相手役5選
2022/02/04
産経新聞社
新庄剛志の敬遠球サヨナラ打 槙原寛己は名場面製造機
1999年6月12日(甲子園) 阪神対巨人 延長12回裏1死一、三塁
新庄剛志ビッグボスの現役時代の伝説の一つ「敬遠球サヨナラ打」。阪神のスター選手だった新庄は、この日4番に座ると、伝説の打席の前までに既に8回同点アーチを含む3安打の活躍。この場面で勝負を避けられるのは必然であった。
この相手役となったのが、槙原寛己だ。捕手・光山英和が立ち上がり、敬遠へ。しかし、初球、引っかけたボールは構えたミットから大きく低めに外れた。そして2球目、今度は慎重にボールを浮かせた槙原だったが、新庄に大きく踏み込まれると、打球は三遊間へと抜けた。
槙原はこの場面のほかにも相手役として名場面を生み出している。(ランディ・)バース、掛布(雅之)、岡田(彰布)の「バックスクリーン3連発」だ。槙原はわずか6球の間に3発もバックスクリーンに叩き込まれたのだった。
一方で、自身は159勝を挙げた実績に加え、“ミスターパーフェクト”の異名を持つように、平成以降で唯一の「完全試合」という名場面を生み出すなど、記録にも記憶にも残る選手である。