【2014年タイトルホルダー 本塁打王編】 3年目で初タイトルのエルドレッド、途中入団史上初のタイトルに輝いたメヒア
2014年のペナントシリーズ全日程を終了し、各リーグのタイトルホルダーが確定した。それぞれの個人の成績を振り返ると記録の価値や、チームの状況にどう影響を及ぼしたのかまで見えてくる。本塁打王はカープの4番、ライオンズの主砲二人が獲得した。
2014/10/27
カープの躍進を支えた4番・エルドレッド
セ・リーグの本塁打王は37本塁打で広島のエルドレッドが獲得。来日3シーズン目で初タイトルに輝いた。
1年目は途中入団、2年目は故障と不振による登録抹消と、これまでシーズンを通しての活躍がなく、本塁打のペースも約5、6試合に1本で、本塁打率は1年目の2012年が20.45、2年目の2013年が18.08と、一発を期待される助っ人にしてはやや物足りなかった。
しかし今シーズンは開幕2試合目に2本塁打を放ち、直後から4番を任されるとコンスタントに本塁打が飛び出すようになり、3、4月は8本塁打で月間MVPを獲得。5月も9本塁打、6月は三振が目立ち安打の出ない不振の兆候が見られつつも、本塁打は8本放ち、先行していたバレンティンを抜きトップに躍り出る。
7月に入ると復調し前半戦を終えて29本塁打、オールスターでも一発を放ちMVPを獲得した。7月を終え88試合、336打数でで33本塁打と2.67試合に1本ペース、本塁打率は10.18と、50本台にも手が届く勢いだった。
それが8月にはいるとピタリと当たりが止まる。本塁打どころか安打が出なくなり、三振の山を築き、8月14日から2週間ファームでの調整を余儀なくされた。結局、8月は3安打しか打てず本塁打は0。8月31日から再び2週間登録抹消され、復帰したのは9月15日。13本差をつけていたバレンティンに一時は2本差まで迫られた。
復帰後は調整の成果か単打が増え、その延長として本塁打も出るようになった。9月19日に7月26日以来、自身22試合ぶりの34号本塁打を放つと、9、10月は計4本塁打。接戦になるかと思われた本塁打王争いも、バレンティンがアキレス腱手術のため残り11試合を残して31本で帰国。序盤の量産が効いて逃げ切りでのキング獲得となった。
広島では2005年の新井貴浩(43本)以来、広島の助っ人に限れば1987年のランス(39本)以来の本塁打王となる。