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過去ヤクルト日本一の年の象徴はリリーフ陣――短期決戦のカギ握る、ROB+秋吉・久古

24日の日本シリーズへ挑むヤクルト。過去5度の日本一を経験しているが、その年は必ずクローザーと中継ぎの選手がそろっており、安定したパフォーマンスを発揮している。

2015/10/21

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ベースボールチャンネル編集部



90年代の黄金期と01年の日本一を支えたリリーフ陣

 秋吉と久古、外国人トリオの5人で形成する必勝リレーは、今季のヤクルトの象徴だった。24日からは、ソフトバンクと初めて日本シリーズで激突する。ヤクルトのリリーフ陣が、ソフトバンクの強力打線にどう立ち向かうのか、注目される。

 ヤクルトは過去5度(78、93、95、97、01年)の日本一を経験しているが、特に93、95、97年は、野村克也監督の下で黄金時代を築いた。その後01年には、生え抜きの若松勉監督の下で4年振りに日本シリーズを制覇している。

 ヤクルト黄金期の守護神といえば、93年に初めてストッパーを務め、20セーブを挙げた高津臣吾(現ヤクルト1軍投手コーチ)がいる。その年の日本シリーズでは、3試合に登板して0勝0敗3セーブ、防御率0.00の成績で初の胴上げ投手になり、優秀選手賞も獲得した。

 高津は95年の日本シリーズでも、3試合に登板して1勝0敗2セーブ、防御率0.00で2度目の優秀選手賞を獲得。93年に次いで胴上げ投手となり、97、01年と合わせ、4度胴上げ投手となっている。高津の日本シリーズの通算成績は、11試合で2勝0敗8セーブ、防御率0.00で一度も失点していない。

 高津が現役時代に積み上げたセーブ数は286。これは、中日・岩瀬の402セーブに次ぐプロ野球歴代2位の通算セーブ記録である。

 高津と同時期に活躍した投手を挙げると、93年に先発で7勝2敗、防御率0.91で新人王を獲得した伊藤智仁(現ヤクルト1軍投手コーチ)がいる。97年はリリーフを務め、右肘の故障から復活を遂げた。伊藤はこの年、7勝2敗19セーブを挙げ、カムバック賞も獲得している。

 14年前の01年では、高津の前を任された右腕の河端龍、左腕の山本樹がリーグ優勝と日本一に大きく貢献した。同年の河端の成績は、41試合に登板して3勝2敗、防御率3.20。山本は自己最多の61試合に登板して6勝3敗1セーブ、防御率2.93の成績を収めている。

 同年は、五十嵐亮太(現ソフトバンク)、石井弘寿(現ヤクルト2軍投手コーチ)の「ロケットボーイズ」もリリーフとして活躍しチームを支えた。五十嵐は41試合に登板して2勝3敗、防御率2.59。石井は39試合に登板して2勝3敗1セーブ、防御率3.40の成績を収めている。石井は翌年の02年にさらに躍進を遂げ、69試合に登板して6勝2敗5セーブ、防御率1.51の成績で最優秀中継ぎ投手に。左のセットアッパーとしての地位を築いた。

 ヤクルトが日本一まで登りつめた年は、リリーフ陣の頑張りが大きな原動力となっている。今季、リーグ優勝に貢献したロマン、オンドルセク、バーネットの「ROB」、右の秋吉と左の久古は、日本一の栄冠を勝ち取ることができるだろうか。“てっぺん”まであと少しーー。最後まで腕を振り続けていく。

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