【2022西武・戦力分析】パのダークホース。投手と外野手を穴埋めできれば優勝争いも可能
2022/03/07
DELTA・竹下弘道
埼玉西武ライオンズ 得失点差で見る戦力分析【2022シーズン】
オープン戦が始まり、2022年シーズンも開幕が迫っている。今季の各チームはどのような陣容で開幕を迎えるだろうか。本シリーズは「戦力分析」と題して、昨季の状況を振り返り、オフシーズンの動向を確認することで今季の見通しを考えていく。今回の対象チームは埼玉西武ライオンズだ。
1.優勝とAクラス入りにはどれだけの底上げが必要か?
昨季の西武は「優勝」と「Aクラス」からどのくらいの距離にあるだろうか。まずはこれを確認するため、昨季のパ・リーグ順位表(図1)を見てみよう。
ここでは得失点差(得点から失点を引いた数値)に着目する。得失点差はチームの勝敗と連動する性質があり、「得失点差の1/5」は「貯金」におおむね一致する。この性質を利用すると、得失点を何点改善すれば優勝とAクラス入りできるかを割り出せる。
昨季の西武の得失点差は「-68点」だった。ここからは借金14となることが予想され、実際はほぼ一致する借金15となったことで最下位に沈んでいる。1980年代の黄金期以降、西武が最下位に転落したのは初めてのことである。
一般的な目安として、Aクラス入りには得失点差±0点(貯金0)、優勝には得失点差+100点(貯金20)が求められる。つまり、西武がAクラスに返り咲くためには68点、優勝するためには168点、得点を増やすか失点を減らさなければならない。