西岡の時と重なるロッテ平沢、意外だったヤクルト・廣岡の指名【2015年ドラフト総括・高校生編】
10月22日、「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が都内で行われた。高校生の指名に注目が集まった今年のドラフト。見るべきポイントはいくつもある。高校野球を中心に徹底した現場主義で取材を重ねるスポーツジャーナリスト、氏原英明氏に高校生のドラフト指名について総括してもらった。
2015/10/25
数年後、何世代と呼ばれているのか興味深い
ドラフト前の原稿では、甲子園に未出場の選手たちの動向が気になると取り上げました。小澤怜史(日大三島)をはじめとした選手たちでしたが、小澤、茶谷健太(帝京三)選手、黒瀬健太(初芝橋本)選手はソフトバンクに指名され、横浜創学館の望月惇志も将来性を期待されて、阪神からの指名を受けました。
評価がいまいち上がり切らなかったと感じている選手もきっといると思います。優勝したとはいえ、吉田凌(東海大相模)選手などは、悔しい思いを抱えているのではないかと推察しています。その思いが力になるというのと同時に、その思いをいつまで持ち続けること、そして、自分に厳しく立ち向かえるかがこれからの成長のカギになります。
2013年のU18日本代表だった上林誠知(ソフトバンク)が高校からプロに入る前のインタビューで、「自分は代表で活躍できなかったので、プロに入ったら代表メンバーの頂点に立つような選手になりたい」と反撃を誓って巣立っていきました。2年目の今年、上林は日本シリーズのメンバー入りしています。
今のままだと「高橋純平世代」「オコエ世代」などと言われるでしょうから、自らの手で、ひっくり返してほしいと思います。それは大学に進んで再起を誓う選手、社会人に進んだ選手にも共通します。
このドラフトからがそれぞれの再スタート。
良い野球人生を歩んでほしいと願うばかりです。
最後に、2015年度の高校球児たちに出会えた縁に、感謝申し上げます。