【2022日本ハム・戦力分析】新庄ビッグボスの下で再建を目指す日本ハム。データ面から見た現状戦力は?
2022/03/11
産経新聞社、DELTA・竹下弘道
3.昨季時点での補強ポイントは?
ここまでの情報を踏まえて、日本ハムの補強ポイントを明確にしたい。チームを強化するには、「弱いポジションを優先的にテコ入れする」のが編成の定跡だ[3]。ここまで各ポジションの状況を見てきたのはそのためだが、今回はもうひとつの要素として年齢に着目する。
統計的に野球選手は20代半ばをピークに成績が下がりはじめ、加齢が進むごとに衰えのペースも速くなっていく。つまり、ポジションの構成選手の年齢が他チームよりも高い場合、昨季と比べてそのポジションの寄与は悪化すると予想される。
そこで、各ポジションの得失点差への寄与と平均年齢を確認しよう(図4)。縦軸は寄与、横軸は「平均年齢がリーグ平均と比べて何歳高齢か」を示す。既にマイナスを出していて、高齢化により成績悪化も懸念される、右下に位置するポジションが補強ポイントとなる。
弱点になるほどマイナスが大きいのが捕手・二塁手・三塁手・遊撃手・右翼手。しかし、三塁手は野村がいるため平均年齢が飛び抜けて若い。ここは成長によってマイナス縮小が期待できることを踏まえると、残りの4つが補強ポイントの候補となる。
また、左翼手からは絶対的なレギュラーだった西川が抜けた。昨季に西川が先発した108試合は、他の選手で埋めなければならない。以上を踏まえると、捕手・二遊間・両翼が日本ハムの補強ポイントとなる。手を打たなければならないポジションは多いが、オフの間に手を付けられるだけ付けておきたい。