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当時は最速110キロ台。今永昇太をプロにしたのは「根拠のない自信」(インタビュー後編)

2022/03/18

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産経新聞社



今永昇太(横浜DeNAベイスターズ) インタビュー

横浜DeNAベイスターズの今永昇太投手は中学時代、軟式野球部に所属していた。意外なことに、当時は決して目立ったピッチャーではなかったという。中3夏は地区の1回戦負けで、ストレートの最速は110キロ台。“投げる哲学者”は、何を想い、何を目標にして練習に励んでいたのか。3月11日に発売した『中学野球部の教科書 育成年代の「技術と心」を育む』より、インタビューを一部抜粋して公開する。(後編)

 

 

小・中・高すべてで「皆勤賞」 自分の可能性には自信を持っていた

――公式戦で、何か思い出に残っている試合はありますか。
 
今永 最後の夏の大会ですかね。地区大会の1回戦で負けました。2勝すれば、次の市大会に出られる可能性が高くなるんですけど、初戦負け。ぼくが先発して、0対3でした。トーナメント表を見たときには、「2回は勝てるだろうな」と思っていたんです……。結構、うまい選手が揃っていた代だったんですけど、何か自分たちってすごく弱かったなと実感しました。
 
――「もっと練習をやっておけばよかった」と思うところもありましたか?
 
今永 そういう感じではなくて、むしろうまくいけば勝ち上がれるんじゃないかという雰囲気で野球をやると、足元をすくわれてしまう。その記憶のほうが残っています。

――過去のインタビュー記事などを読んでいると、中学時代は飛びぬけたピッチャーではなかったそうですね。
 
今永 ピッチャーとしてそこまで球は速くなかったですね。たぶん球速は110キロちょっとだったと思います。バッティングもそこまでのレベルではなかったです。
 
――自分を成長させるために、何か取り組んでいたことはありますか。
 
今永 ひとつ思い出すのは、練習を休まなかったことですね。毎日いました。
 
――もしかして、学校は皆勤賞ですか?
 
今永 小学校、中学校、高校、すべて皆勤賞です。
 
――それはすごい。きっと、学校が好きだったのですね。
 
今永 そう思います。クラスで誰かとワイワイ話すのも好きだし、部活でいろんな人と野球をするのも好きでした。

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